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おじさんと河原猫

著:太田 康介

紙版

内容紹介

多摩川の河川敷には、今も多くの捨て猫と、そこで繁殖した“河原猫”たちが暮らしています。河川敷というのは、街の中に捨てるよりも罪悪感が薄くなる、猫を“捨てやすい”場所のようです。
 そんな猫たちの世話をしている、近所のおじさんとホームレスのおじさんがいました。太田さんはそのおじさんたちと知り合い、猫との関係を撮り始めます。
 近所のおじさんは「加藤さん」といい、糖尿病を患い独り暮らしで、自分のことは多くを語ろうとしません(現在、病気で入院中)。ホームレスのおじさん「高野さん」は、河川敷の小屋に猫を引き取って暮らしていました(2019年10月の多摩川氾濫で犬猫を保護していた小屋を離れられず、濁流に流されて行方不明に)。
 太田さんは河原猫たちの里親探しに協力するうちに、1匹の小さくて愛らしい猫「シロ」を引き取ることに。すると、シロが猫エイズにかかっていることが判明。治療を受けながら太田家の一員としての生活を始めます。
 この河原猫「シロ」と、河原猫を見守ってきた3人のおじさん(加藤さん・高野さん・太田さん)たちの物語を描いた写真エッセイ。特別寄稿として『夜廻り猫』(講談社)の作者・深谷かほるさんによる漫画「おじさんと河原猫」2本も収載。

著者略歴

著:太田 康介
ボスニア・ヘルツェゴビナやアフガニスタン、カンボジアなどを撮る戦場カメラマンとして活躍。東日本大震災後は、原発周辺に取り残された家畜やペットの写真を撮るとともに、野良と化した猫へのTNR(地域猫化)と給餌活動を続けている。著書に『やさしいねこ』(扶桑社)『のこされた動物たち』『待ちつづける動物たち』(飛鳥新社)『うちのとらまる』(辰巳出版)など。

ISBN:9784594083458
出版社:扶桑社
判型:A5
ページ数:110ページ
定価:1200円(本体)
発行年月日:2020年09月
発売日:2020年09月14日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:WNF
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:VF