はじめに―消費者法を学ぼうとする人にまず考えてほしいこと [谷本 圭子]
1 「消費」と経済・法・政治・教育・自然環境・労働
2 大量「消費」と世界で起きる悲惨な出来事
3 消費者法の存在意義
4 消費者・生活者・消費者市民社会―消費者としての自分
5 自分はどう生きるべきか─デジタル社会・コロナ禍とウクライナ危機
Part 1 消費者法をどのように学ぶか? [谷本]
Ⅰ 自分の生活は「契約」によって成り立っている
Ⅱ この本の構成
1 自分の消費生活の近辺
2 土台となる消費社会と世界
Part 2 自分の消費生活が誰かによって配慮され、介入されているという事実
[谷本、坂東 俊矢、カライスコス アントニオス]
Ⅰ 配慮? 誰から?
1 消費者の権利
2 契約に入る前の規制
3 取引条件規制―約款規制
4 表示規制
5 行為規制―禁止・命令・民事規制
6 消費者団体訴訟制度―被害救済と拡大防止への支援
7 消費者教育―消費者市民の育成・消費者市民社会の生成
Ⅱ 介入? 誰から?
1 便利な広告の課題―「便利さ」の名の下の広告
2 行き過ぎた販売促進活動としての広告の問題
Part 3 消費者としての自分の権利を知る [谷本、坂東、カライスコス]
Ⅰ 契約を学ぶ
1 買い物と契約
2 売買契約と契約書
3 契約と約款
4 売買契約と消費者の権利
5 消費者の権利と契約の自由
6 選択の権利と消費者
Ⅱ 消費者契約法を学ぶ
1 どのようにしてこの法律はできたのか?
2 なぜこの法律は存在するのか?
3 消費者契約法が定めていることは?
4 消費者契約法から学べることは?
5 新しい考え方へ
Ⅲ 特定商取引法を学ぶ
1 いつ、なぜ制定されたのか?
2 「特定の商取引」とは何だろう?
3 「特定の商取引」についてはどのような規制が行われているのだろうか?
Ⅳ 割賦販売法を学ぶ
1 どのようにしてこの法律はできたのか?
2 なぜこの法律は存在するのか?
3 割賦販売法が定めていることは?
4 今後の課題──決済代行業者・BNPL・信用スコアリング
Part 4 自分を取り巻く消費社会 [谷本、坂東、カライスコス]
Ⅰ 自分は何を消費しているのか?
1 物・サービスの購入
2 商品の価値とは?
3 生物の価値とは?
4 人間の価値とは?
5 「経済的利益」による侵食からの人生の解放
Ⅱ 自分を取り巻くデータ社会で何が起きているのか?
1 「便利さ・利益・快楽」の対価としての「プライバシー提供」
2 個人データ蓄積の結果「素晴らしい未来」が到来するのか?
3 「目指すべき未来」とデータ収集
Ⅲ 年齢は自分の消費生活にどのようにかかわるのか?
1 社会の変化と消費者相談の傾向
2 高齢者の消費者被害とその救済の仕組み
3 若者の消費者被害とその救済の仕組み
Ⅳ オンライン取引で何が起きているのか?
1 トラブルの状況
2 立法上の対応
Ⅴ 大量消費社会に流されていないか?
1 どのようにして「真実」を知ることができるのか?
2 自分はどのような社会で生きたいのか?
Part 5 自分を取り巻く社会と世界 [谷本、坂東、カライスコス]
Ⅰ 消費社会と世界
1 商品の製造
2 食 品
3 食品の産地表示を学ぶ―国産の法律的意味
4 食品や製品の安全のために消費者は何ができるのか?
Ⅱ 世界で起きる悲惨な出来事とSDGs
1 世界で起きる悲惨な出来事
2 SDGsとは何か?
3 SDGsの具体的な内容
4 SDGsの達成状況
5 いくつか、関連する事柄
6 最後に、日常を振り返ってみる
Ⅲ 世界の国々から学べること
1 世界の消費者法
2 持続可能性と消費者法
3 デジタル・トランスフォーメーション
4 大量消費社会から脱却する試み
5 人間とその他の生物との関係
Part 6 一番大切なこと、忘れてはならないこと [谷本]
1 消費者への配慮、権利と自律、そして消費の決定と責任
2 消費が環境に決定的な影響を与えるということ
3 自然環境の代替不可能性
4 生物としての人間
5 限りある資源と「消費者法」の役割
おわりに―この本を読んでくれてありがとう [坂東]
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