日本語版刊行にあたって
はしがき
監訳者はしがき
著者紹介
第1章 依頼者中心のローヤリング
1 はじめに
2 依頼者中心法の根拠
A 依頼者は、問題の自立的な「持ち主」である
B 法律問題は非法的な結末を必然的に伴う
C 判断は常にリスクを含む
D 依頼者が判断を実行する
3 依頼者中心カウンセリングの特徴
A カウンセリングの際の会話は非法的関心を扱う
B カウンセリングは、隠れた解決を浮かび上がらせる
C 依頼者が重要な判断をする
D 依頼者の価値観を反映したものを勧める
E カウンセリングの際の会話は、依頼者の感情的反応を反映する
F カウンセリングの際の会話は、異文化への配慮を反映している
4 まとめ:1つの動的な過程
第2章 動機付け
1 はじめに
2 抑制要因
A 自尊心からの警戒
B 事件から生じる警戒
C 役割期待
D 社会儀礼上の障害
E トラウマ
F 無関係だという理解
G より大きな要求
3 促進要因
A 共感的理解
B 期待の充足
C 感謝の言葉
D 利他意識への訴え
E 外的報酬
4 要 約
5 パーソナリティの違い
第3章 アクティブ・リスニング
1 はじめに
2 実情と感情の確認
3 パッシブ・リスニング戦略
A 沈 黙
B 最低限の刺激
4 アクティブ・リスニング
A 概 要
B 曖昧に示された感情に対する対応
C 語られない感情に対応する
D はっきりと口に出された感情への対応
E 非共感的(評価的)対応
5 アクティブ・リスニング習得の難しさ
A 「感情は、精神科医のためのものであって、弁護士のためのものではない」
B 「私は共感を覚えるが、よい言葉がみつからない」
C 「そんな(いまいましい)依頼者に共感できるわけがない」
D 「アクティブ・リスニングを用いることで、依頼者が感情的になりすぎる」
E 「感情について語ることで、いつもの手順に戻ることが難しくなる」
F 「依頼者がひどく混乱していて、どの感情を反射すべきかがわからない。」
G 「アクティブ・リスニングは人を巧みに操る」
6 どのくらいアクティブ・リスニングが必要か?
第4章 質問の形式
1 はじめに
2 質問の形式
A 一般論
B オープン・クエスチョン
C クローズド・クエスチョン
D 「イエス-ノー」クエスチョン
E 誘導質問
3 種々の質問形態に共通する利点と欠点
A オープン・クエスチョン
B クローズド・クエスチョン
C 誘導質問
4 先走った見立て
5 まとめ
第5章 インタビューイング:インタビューの開始
1 はじめに
2 初回インタビュー前のコミュニケーション
3 対面、挨拶、着席
4 アイスブレーキング
5 暫定的問題確認
A 6つの項目
B 検討のための例
C 早期に意見を求められた場合の対応
6 事前説明
A 事前説明の内容
B 長くなりすぎる危険性
7 追加インタビュー
A 心配事や目的の変更可能性
B 「新たな重要情報」
C 「行動に関する新情報」
第6章 インタビューイング:時系列叙述によるストーリーの引き出し
1 はじめに
2 なぜ時系列を引き出すのか?
3 時系列叙述の事前説明
4 質問の形態
A オープン・クエスチョン
B クローズド・クエスチョン
C 要約の技法
5 時系列叙述を導く他の質問戦略
A 欠落部分を作らないこと
B 出来事かその詳細か
C 文書の利用
D アクティブ・リスニングの利用
E 調査事項メモの作成
F 「最初から始めてください」
6 「手早くとりまとめた」時系列叙述の展開
7 オデッセイアの流浪の旅
8 複数の人の時系列叙述
9 時系列の中の時系列
10 記録を作ること
11 時系列のストーリーの例と検討
第7章 インタビューイング:理論展開のための質問
1 はじめに
2 証拠候補の発見
A 法理論から事実主張への転換
B 証拠候補を特定するための事実主張の利用
3 T型質問
A はじめに
B 出来事に対するT型質問
C 特定の話題に対するT型質問
D 不利な情報に対するT型質問
E 相手方の予想される主張の解明
F 追加的なT型技法
G 信憑性をあげる
H T型質問による理論展開のための質問の復習
第8章 インタビューイング:難しい状況下での対応
1 はじめに
2 特定の話題を話し合うことへの躊躇
3 初回インタビューの開始時の躊躇
A 動機づけの言葉とクローズド・クエスチョン
B 依頼者に質問を求める
4 高齢の依頼者や機能の低下した依頼者とのコミュニケーション
5 要領を得ない依頼者
6 敵対的な依頼者、怒っている依頼者、そして興奮する依頼者
7 復讐心に燃える依頼者
8 嘘つき
A 嘘の一般的な原因と指標
B 嘘が疑われる場合の対応
第9章 インタビューイング:初回面接時の取りまとめ
1 はじめに
2 次に何が起こるか?
3 弁護士と依頼者の関係を正式なものにする
4 暫定的評価を示すように試みる
5 良いニュースと悪いニュース
第10章 インタビューイング:取引事案における戦略
1 はじめに
2 将来の商取引状況における情報収集
A 背 景
3 商事契約に関する初回インタビューの実施
A 初回面接の前に考慮すること
B 暫定的争点確認
C 事前説明
D 取引事案に関するインタビューにおける時系列質問と理論検証
4 2番目の取引事例:NPO団体の設立
A はじめに
B 非営利活動法人設立に関する最初の面接のインタビュー段階の検討
第11章 インタビューイング:刑事弁護人のための戦略
1 はじめに
2 最初の会話が電話で行われる場合
3 留置施設における初回インタビュー
A 顔合わせと挨拶
B アイスブレーキング
C 事前説明
D 理論展開:公判前の釈放のために重要な事実
E 派生問題の発見と対応
F 初回インタビューにおける事件に関する事実
G 初回接見の終了
第12章 カウンセリングについての概観
1 はじめに
2 依頼者の判断形成のための基本:法的・非法的な実質的影響
3 和解の申し出
4 中立性
5 カウンセリング計画
6 事前説明
7 結 論
第13章 カウンセリング:選択肢の特定
1 はじめに
2 目的の明確化とその再確認
3 選択肢を明確にすることの重要性
4 専門性の2つの基礎
5 「中核的な」選択肢の明確化
6 関連する「業界」への理解を深める
7 一覧に含めることを選んだ選択肢についての簡単な説明
8 選択肢の中立的な説明と枠付け
9 依頼者が代替案を即座に拒否した場合の対応
10 依頼者の不十分な選択肢の再構築
11 条件の付く選択肢の特定
第14章 カウンセリング:結果の明確化
1 はじめに
2 法的結果についての説明
3 非法的結果の特定
4 結果と認知的錯覚
5 結果についての議論の構造化
6 選択肢と結果の表の作成
第15章 カウンセリング:最終判断形成
1 はじめに
2 あなたの意見を教えて欲しいという依頼に応える
A 依頼者の価値感に基づいてアドバイスをする
B あなたの個人的価値観に基づいてアドバイスをする
3 決めることができない依頼者への対応
A 葛藤する気持ちに理解を示す
B 結果の評定
C 判断形成に依頼者の信頼する仲間を巻き込む
D 頼まれていないアドバイスの提供
4 依頼者の判断に介入する
A 予測ミス
B 「不道徳な」判断
5 リスク回避意識と価値観の違いを受け入れること
A リスク回避
B 価値観の葛藤
C 文化の違い
6 「心は決まっている」依頼者に対するカウンセリング
7 CYA文書
8 結 論
第16章 カウンセリング:民事訴訟における戦略
1 はじめに
2 事例検討:ヴィティジアン対ライナス・ハウリング・カンパニーとインダストリアル・リソース・コーポレーション
3 場面1:訴訟すべきか否か
4 場面2:証言録取を受けるべきか?
5 場面3:和解の話をいつ始めるか
第17章 カウンセリング:取引事案における戦略
1 はじめに
2 事例検討1:ラモン・ガルシアの場合
A カウンセリング時の準備
B 事前説明
C 選択肢の確認と説明
D 4つの選択肢の比較と評価
E あなたの意見を述べること
3 事例検討2:PSDコーポレーション
A 契約内容を検討するための準備
B 契約の個々の規定についてのカウンセリングで精査すべき事項
C “取引についてのカウンセリング”における分かりやすい会話
第18章 カウンセリング:依頼者が団体である場合の戦略
1 本章の範囲
2 共同依頼者に対するカウンセリング
A 共同依頼者の代理と法人の代理の違い
B 共同依頼者の代理の際のインフォームドコンセント
3 制度的に構成された組織が依頼者である場合のカウンセリング
A “ミランダ”警告の可能性
B 組織構成員に対し依頼者中心の関わり方をあてはめること
4 任意団体へのカウンセリング
A “任意団体”であることを確認すること
B 任意団体へのカウンセリング
第19章 カウンセリング:刑事弁護のための戦略
1 はじめに
2 依頼者の方向付け:手続的で戦略的なロードマップ
3 時間制限のある中でのカウンセリング:1回限りの有罪答弁の提案
4 さらに発展した関係における助言:「私は公判に進むべきでしょうか?」
5 選択肢を生み出すこと
6 非法的事項についての考慮と、公判で供述するか黙秘するかの判断
事項索引