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法政大学現代法研究所叢書 38

社会と主権

編著:大野 達司

紙版

内容紹介

日本においても市民社会への関心はますます高まりつつある。「社会」は「主権」の場となり得るか。市民や社会が自立するためには何が求められているのか。社会に固有の論理や国家との関係のあり方はいかにあるべきか。問題の由来を歴史や思想に探りながら、現代の私たちが直面する諸課題にアプローチする論文集。

目次

まえがき

第1部 公的空間の基盤と構成をめぐる法思想
第1章 19世紀ドイツ国法学における公権の概念について──選挙権論を中心として(西村清貴)
第2章 美濃部達吉とイェリネク──法理論の継受とその背景(森元 拓)
第3章 市民社会と教養/人格教育──ヘラーのシュタイン受容(大野達司)
第4章 ヤスパースにおける「哲学すること」の法哲学的含意(菅原寧格)
第5章 ハンナ・アーレントにおけるプラトンの法思想批判(長谷川陽子)

第2部 政策論から見た「市民社会」の思想史
第6章 現代の政策概念としての「市民社会」の歴史的位置──現代コミュニティ政策論の観点からの整理(名和田是彦)
第7章 歴史から見たドイツ市民社会と市民参加(辻 英史)
第8章 公民的保守主義におけるコミュニティ・市場・市民社会──ディビット・G・グリーンの市民社会論を中心にして(山本 卓)
第9章 分節政治理論における市民的人間型(細井 保)

第3部 現代社会の課題に向けて
第10章 教養が啓蒙の理念と同様に明るい未来を約束しないなら、もはや我々は教養を諦めるべきなのか(吉永 圭)
第11章 メメント・モリ・2011・3・11──日本国憲法における〈死者〉の憲法哲学的位置づけ、または、大地性(金井光生)
第12章 Suspicions and Contributions on Civil Society theories from Feminism and Gender arguments(INOUE, Masako)
第13章 Influence of Social Media on Japanese Society and Law(MACHIMURA, Yasutaka)

著者略歴

編著:大野 達司
法政大学法学部教授

ISBN:9784588630385
出版社:法政大学出版局
判型:A5
ページ数:324ページ
定価:3800円(本体)
発行年月日:2014年04月
発売日:2014年04月01日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:LA