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ディルタイ全集 9

シュライアーマッハーの生涯 上

著:ヴィルヘルム・ディルタイ
編・校閲:森田 孝
編・校閲:麻生 建

紙版

内容紹介

近代ドイツの観念論哲学およびロマン派文学と歩みをともにし、独自の宗教論や文献学的著作をつうじて新しい宗教性を告知したシュライアーマッハー。その生涯と思考の展開を、当時の数多くの哲学者、神学者、詩人たちとの連関のうちに位置づけ、西洋精神史の全体的地平のなかで叙述しようとした伝記研究の白眉。浩瀚にして精緻、ディルタイの不朽の書にして本邦初訳作品、ついに第一巻刊行。

目次

第一版への序文

序 論

第一部 青少年時代と最初の人間形成 一七六八年─一七九六年
 第一章 家系の宗教的精神
 第二章 ヘルンフート派の教育
 第三章 宗教的解放
 第四章 大 学
 第五章 説教者職に向けた孤独な準備
 第六章 シュロビッテンでの家庭教師時代
 第七章 地方説教者
 第八章 ドイツ啓蒙主義の道徳的‐宗教的世界観と、そのなかでのこの時期のシュライアーマッハーの立場
 第九章 シュライアーマッハーの研究の基礎としてのカントの批判的立場
 第一〇章 シュライアーマッハーの論駁の対象としてのカントの体系
 第一一章 この時期のシュライアーマッハーの論述と世界観
 第一二章 この数年間の発展史的意味
 第一三章 シャフツベリとスピノザ

第二部 充実した生活──自らの世界観を生き生きと叙述した時期 一七九六年─一八〇二年
 第一章 新しい世界観の形成としてのドイツ文学
 第二章 ベルリン
 第三章 社交界への登場
 第四章 フリードリヒ・シュレーゲルとの友情
 第五章 シュライアーマッハーの生の理想の最初の表明
 第六章 ロマン主義の仲間たち
 第七章 『宗教論』と『独白』の世界観と人生観──哲学的諸体系との関係に基づく解明
 第八章 『宗教論』の成立
 第九章 『宗教論』の内容と意味
 第一〇章 『宗教論』の最初の歴史的影響
 第一一章 シュライアーマッハーの生の理想の完全で具体的な叙述としての『独白』
 第一二章 生における新しい倫理的理想の運命
 第一三章 社会における支配的な倫理的原則に対する新しい倫理的理想の理論的な闘い
 第一四章 離 別

第一部および第二部の補遺

第三部 シュトルプでの孤独──プラトンの再興と新しい倫理学の批判的な準備
 第一章 離別と新たな人間関係
 第二章 シュトルプ
 第三章 プロテスタント教会の将来についての説教者の理想
 第四章 シュライアーマッハーのプラトン翻訳
 第五章 当時の哲学

第四部 ハレ 大学─体系─キリスト教との対決
 第一章 ヴュルツブルクへの招聘とハレでの教授職
 第二章 ハ レ
 第三章 教 授
 第四章 クリスマス祝祭
 第五章 戦争と大学の解体
 第六章 政治的説教者

付録 シュライアーマッハーのハレ招聘に関する記録文書
補遺 

参考文献一覧
解説
人名索引

著者略歴

著:ヴィルヘルム・ディルタイ
 
編・校閲:森田 孝
1929─2007年.京都大学大学院修了.大阪大学名誉教授.教育学専攻.
編・校閲:麻生 建
1941─2008年.東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了.東京大学名誉教授.哲学専攻.

ISBN:9784588121098
出版社:法政大学出版局
判型:A5
ページ数:1280ページ
定価:27000円(本体)
発行年月日:2014年07月
発売日:2014年07月30日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:QDH
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1DFG
国際分類コード【Thema(シーマ)】 3:1DFA