叢書・ウニベルシタス 1131
哲学の25年
体系的な再構成
著:エッカート・フェルスター
他訳:三重野 清顕
他訳:佐々木 雄大
紙版
内容紹介
1781年から1806年までのわずか25年の間に、哲学の歴史を独自に開始し、かつ終焉させる何かが起こった。ドイツ観念論と呼ばれる思考が発見し遂行した哲学的理念の展開を、スピノザやゲーテをはじめとする数多くの先人・同時代人との対話や論争過程をつぶさに追い、徹底して内在的に跡づけたスリリングな書。現代に至る人間的思考を規定する条件と限界、そしてそれを超えるためのヒントがここにある。
目次
序
プロローグ 哲学の一つの始まり
第一部 「カントは帰結を与えたが……」
第1章 カントの 「思考様式の変革」
第2章 批判と道徳
第3章 AからBへ
第4章 人はいかにしてスピノザ主義者になるのか
第5章 一から三が生じる
第6章 「批判の仕事」──完?
第7章 批判の仕事──未完
第二部 「……なお前提が欠けている」
第8章 フィヒテの 「思考様式の完全なる革命」
第9章 道徳と批判
第10章 精神即自然?
第11章 直観的悟性の方法論
第12章 哲学は歴史を有するのか
第13章 ヘーゲルの「発見の旅」──未完
第14章 ヘーゲルの「発見の旅」──完
エピローグ 哲学の一つの終わり
訳者解説
文献一覧
人名・事項索引