叢書・ウニベルシタス 1079
ボーヴォワール
著:ジュリア・クリステヴァ
訳:栗脇 永翔
訳:中村 彩
内容紹介
ボーヴォワールはその生涯と作品によって女性の解放を体現し、女性が職業につき政治に参与する権利のための人類学的=人間学的革命を起こした。近代的家族観を脱神話化し、不調和をはらみつつも自立した個々人が対話を試みる思考の場としての新たなカップル像を提示した彼女の思想を、フレンチ・フェミニズムの諸潮流と深く関わりながらときに批判的な眼差しを向けてきたクリステヴァはいかに読んだか。
目次
人類学的=人間学的革命
「人は女に生まれるのではない、女になるのだ。」
告白と本当の嘘
ボーヴォワールによるシモーヌ
基礎となった体験=実験
ボーヴォワールは、いま
性の平等と普遍主義という神話
男─女というカップルの見直し
小説は何のために?
六十年後の『第二の性』
主体と条件──どんな幸福か?
生物学的運命と自由な実現
超越への道
夢見るボーヴォワール
『決算のとき』における夢
息切れしそうな興奮の迷宮の中で
母が逃れる、母から逃れる
父の変身
親密なものから政治的なものへ
ヒトは女に生まれる、しかし私は女になる
自由が可能になった──どのような代価で? シモーヌ・ド・ボーヴォワール賞
中国における女性の権利──艾曉明と郭建梅
中国のボーヴォワール
長い歩み
中国の女たち
中国的思考=体験
パキスタンにおける原理主義に抗して──マララ・ユスフザイ
女性性と聖性について
新しい全体主義
エルザ・カヤト──ある自由な女性
遭遇しあうこと
初出一覧
解 題 革命の継承──クリステヴァによるボーヴォワール(中村 彩)
著者紹介 模作と反抗──ジュリア・クリステヴァとともに(栗脇永翔)
人名索引
ISBN:9784588010798
。出版社:法政大学出版局
。判型:4-6
。ページ数:286ページ
。価格:2700円(本体)
。発行年月日:2018年05月
。発売日:2018年05月28日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB。