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叢書・ウニベルシタス 1054

歴史学の最前線

〈批判的転回〉後のアナール学派とフランス歴史学

編:小田中 直樹

紙版

内容紹介

「歴史学はパン屑のように細分化した」と批判され、1989年に「危機的な曲がり角=批判的転回」特集を組んだ歴史学を代表する世界的学術誌『アナール』。彼らは何に危機感を抱いたのか。根底を揺るがされる危機を乗り越え、さらにはインターネットの普及で研究状況が一変した今、歴史学はどこに向かおうとしているのか。その試行錯誤の軌跡を、現状理解に不可欠な精選された論考群でたどる。

目次

0 イントロダクション  小田中直樹

1 今日の『アナール』  ベルナール・ルプティ

2 組織、新たな研究対象  パトリック・フリダンソン

3 社会的なるものの主観主義的アプローチにむけて  ジェラール・ノワリエル

4 交錯する歴史を考える  ミシェル・ヴェルネール&ベネディクト・ツィンメルマン
 ─経験的なるものと再帰的なるものとのはざまで─

5 19世紀フランスにおける準幹部公務員  ジャン・ルビアン
 ─ある研究の中間報告─

6 巻頭言  『アナール』第66巻第1号(2011年)

7 巻頭言『アナール』、今日、明日  『アナール』第67巻第3号(2012年)

編訳者あとがき

著者略歴

編:小田中 直樹
1963年生まれ。東京大学大学院経済学研究科第二種博士課程単位取得退学。博士(経済学、東京大学)。現在、東北大学教授。専門はフランス社会経済史。
主な著書に『フランス近代社会1814-1852――秩序と統治』(木鐸社、1995年)、『19世紀フランス社会政治史』(山川出版社、2013年)。

ISBN:9784588010545
出版社:法政大学出版局
判型:4-6
ページ数:284ページ
価格:3700円(本体)
発行年月日:2017年03月
発売日:2017年03月18日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:NHA