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叢書・ウニベルシタス 989

散種

著:ジャック・デリダ
訳:藤本 一勇
訳:立花 史

紙版

内容紹介

『グラマトロジーについて』『エクリチュールと差異』『哲学の余白』と並ぶデリダの初期代表作、待望の全訳! 〈書物〉の円環を破砕する「書物外」、ロゴスの真理を転覆させるパルマコン(薬/毒)としてのエクリチュール論「プラトンのパルマケイアー」、マラルメの詩学に形而上学の脱構築を見出す「二重の会」、ソレルスのテクスト機械に接ぎ木する「散種」の四篇が織りなす、書物ならざる書物の到来。

目次

書物外 序文

プラトンのパルマケイアー
Ⅰ 1.パルマケイア
  2.ロゴスの父
  3.息子たちの書き込み──テウト、ヘルメス、トート、ナブー、ネボ
  4.薬物=魔法の薬(パルマコン)
  5.呪術師(パルマケウス)
Ⅱ 6.犯罪者=人身御供(パルマコス)
  7.成分──白粉、幻影(ファンタスム)、祝祭
  8.パルマコンの遺産相続──家族の光景
  9.戯れ──パルマコンから文字へ、そして失明から代補へ

二重の会



散 種
Ⅰ 1.始 動
  2.装置あるいは枠
  3.切 断
  4.大現在の二重底
  5.ÉCRIT、ÉCRAN、ÉCRIN
  6.立ち会いの言説
Ⅱ 7.最初の前の回
  8.円 柱
  9.「東=ある」の四つ角
  10.接ぎ木、縁かがりへの回帰
  11.超過数

訳 注
訳者あとがき

著者略歴

訳:藤本 一勇
1966年生まれ.早稲田大学文学学術院教授.20世紀フランス哲学専攻.著書に『情報のマテリアリズム』(NTT出版)、『外国語学』(岩波書店)、『批判感覚の再生』(白澤社)、共著に『現代思想入門』(PHP研究所)、訳書にデリダ『哲学の余白』(共訳、法政大学出版局)、同『アデュー』、デリダ/ルディネスコ『来たるべき世界のために』、デリダ/ハーバーマス『テロルの時代と哲学の使命』(以上、岩波書店)、ラクー=ラバルト『歴史の詩学』(藤原書店)、『来たるべきデリダ』(共訳、明石書店)、『デリダ 政治的なものの時代へ』(共訳、岩波書店)ほか.
訳:立花 史
1974年生まれ.早稲田大学非常勤講師.フランス文学専攻.共著に『危機のなかの文学』(水声社)、『近代の超克──フクシマ以後』(理想社、近刊)ほか、論文に「連鎖と交差──初期デリダ研究」(『AZUR』第7号)、「マラルメの辞書学──『英単語』第一巻「一覧表」の解読」(『フランス語フランス文学研究』102号)ほか.

ISBN:9784588009891
出版社:法政大学出版局
判型:4-6
ページ数:654ページ
定価:5800円(本体)
発行年月日:2013年02月
発売日:2013年02月20日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:QDH
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:QDX
国際分類コード【Thema(シーマ)】 3:1DDF
国際分類コード【Thema(シーマ)】 4:1DDN