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怪異学講義

王権・信仰・いとなみ

編:東アジア恠異学会

紙版

内容紹介

神霊・祟り・天変地異……古来、人々が畏怖を抱き、不思議だと思い、息災を祈った非日常的なコト・モノは媒介者によりどのように言語化され、表現され、今日まで伝わるのか―。
古記録や歴史書、説話、伝承、絵画といったあらゆる資料を渉猟し、王権・政治・祭祀・信仰・寺社・都市・村・生活・暮らしなど多様な視点から「怪異」とそれに対する人々の営みを読み解いた画期的入門書。

目次

序論 怪異学の視点◉大江篤

総論 怪異学とは何か
日本の怪異・中国の怪異・その西方の驚異◉榎村寛之
国家統治と怪異◉久禮旦雄
通俗信仰と怪異―前近代中国の基層社会における災異受容史◉佐々木聡

各論 怪異から考える
第一部 王権と怪異◉久禮旦雄
社寺と怪異―春日社の山木枯槁を中心に◉山田雄司
奇談と武家家伝―雷になった松江藩家老について◉南郷晃子
鎌倉幕府と怪異―『吾妻鏡』の怪異を読む◉赤澤春彦
幕末の陰陽頭・朝廷と天変◉杉岳志
【コラム】古代日本への「天」の思想の伝来◉細井浩志

第二部 信仰と怪異◉久留島元・佐々木聡
勝利に導く祖霊◉佐藤信弥
霊験・神異・感通―中国仏教における怪異なるものへの態度◉佐野誠子
道教と神降ろし◉山田明広
天狗信仰と文芸◉久留島元 
疫病と化物 ◉笹方政紀
【コラム】祟る「水子霊」◉陳宣聿

第三部 人のいとなみと怪異 ◉木場貴俊
村と怪異◉木下浩
近世京都の小社と怪異◉村上紀夫
怪物を食らう◉木場貴俊
絵巻の中の神と「モノ」―目に見えぬものをいかに描くか◉山本陽子
【コラム】石を降らせるのはなにものか?◉化野燐

あとがき◉大江篤

執筆者紹介

著者略歴

編:東アジア恠異学会
2001年創立。代表は大江篤(園田学園女子大学教授)。
学会編著書として、『怪異学の地平』(臨川書店、2019年)『怪異を媒介するもの』(「アジア遊学」187号、勉誠出版、2015年)、『怪異学入門』(岩田書院、2012年)、『怪異学の可能性』(角川書店、2009年)などがある。

ISBN:9784585320074
出版社:勉誠出版
判型:4-6
ページ数:416ページ
定価:3200円(本体)
発行年月日:2021年09月
発売日:2021年09月30日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JBCC