連歌史
中世日本をつないだ歌と人びと
著:奥田 勲
紙版
内容紹介
南北朝期から室町期にかけて、日本文化史上、特筆すべきムーブメントが起こった。
天皇や貴族、武士や僧侶など、地位や身分を越えて人びとの紐帯となった「連歌」である。
この連歌を専らとする連歌師たちは、歴史の中でどのように立ち回り、その地位を築きあげていったのか。文芸としての連歌をどのように展開させていったのか。
丁寧に諸資料を読み解き、時代のなかに連歌師のあり方を位置付けた名著を装いを新たに復刊。近年盛んとなっている室町期研究における必読の書。
目次
はしがき
Ⅰ 連歌と連歌師
1 連歌の魅力
2 連歌の発展と式目の形成
3 連歌師
4 連歌会
5 賭け連歌
Ⅱ 連歌師
1 連歌師の誕生
2 鎌倉後期の連歌師
3 南北朝時代の連歌師
4 室町時代の連歌師
5 戦国時代の連歌師
Ⅲ 連歌師の行動と文学
1 京洛における連歌師
2 地方好士たちの中へ
3 地方連歌師
Ⅳ 連歌師の遺産
1 連歌作品―連歌は現代においても鑑賞できるか―
2 連歌論 古典研究―芸術論としての完成度―
3 紀行―連歌師の旅の意識―
V 紹巴―ある連歌師の典型―
1 生涯Ⅰ―三十歳まで―
2 生涯Ⅱ―五十歳まで―
3 生涯Ⅲ―栄達と挫折―
4 連歌師紹巴
Ⅵ 連歌師のゆくえ―まとめに代えて―
1 最後の連歌師
2 連歌師はなぜ消えて行ったか
主要参考文献・引用出典リスト
あとがき
連歌師関係略年表
索 引