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紅毛(オランダ)沈船引き揚げの技術と心意気

漁師・村井喜右衛門の壮挙 付関係資料

著:片桐 一男

紙版

内容紹介

輸出銅と樟脳を満載した蘭船が長崎沖で沈没。1798年。
幕府もオランダも引き揚げに手を焼く。
立ち上がったのは周防の漁師・村井喜右衛門。
新発見の文書と絵画資料から揚船の秘策を読み解く。

目次

はじめに

一 紅毛沈船引き揚げの技術と心意気―村井喜右衛門の働きオランダへ鳴りひびく―
1 鶴の港・長崎からの出船
2 傭船エライザ号・沈船
3 沈船引き揚げの公募
4 櫛ヶ浜の「喜右衛門」
5 積極・果敢な喜右衛門
6 思案の末の「申し出」
7 喜右衛門以外に人はなし
8 自信と決意
9 準備の資材と道具
10 引き揚げの手順
11 沈船引き揚げ命令
12 大掛りな引き揚げ作業
13 困難な大綱かけ
14 いよいよ引き揚げ
15 内外からの賞讃
16 エライザ号修覆と『蛮喜和合楽』
まとめ

二 村井喜右衛門の沈船引き揚げ絵画資料
はじめに
1 『村井鍛煉抄』所収図
2 『阿蘭陀沈船引揚ゲノ図』と『沈没船引揚一件之図』
まとめ

三 関係資料
1 『蠻喜鍛煉書』
2 寛政十一年長崎於木鉢ヶ浦紅毛沈船浮方一件
3 肥前長崎於木鉢ヶ浦紅毛沈船浮方一條花岡御勘場ヨリ御尋ニ付申上控
4 村井家所蔵文書
5 朝比奈阿州公御在勤 寛政十年午十月十七日紅毛船破船并同十九日木鉢浦ニ而沈船ニ相成候見遣日記―但紅毛船引揚方并沖出㠶日記二ノ帳ニ記ス
6 和蘭の沈ミ船附たり村井喜右衛門か働き和蘭陀国へ鳴りひゞく事
7 (無題)
8 「新選雜彙」より
9 村井信重伝

あとがきにかえて

著者略歴

著:片桐 一男
1934年(昭和9年)、新潟県に生まれる。1967年、法政大学大学院人文科学研究科日本史学専攻博士課程単位取得。文学博士。現在、青山学院大学文学部名誉教授。公益財団法人東洋文庫研究員。青山学院大学客員研究員。洋学史研究会会長。専攻は蘭学史・洋学史・日蘭文化交渉史。
主な著書に『阿蘭陀通詞の研究』(吉川弘文館、角川源義賞)、『杉田玄白』(吉川弘文館人物叢書)、『蘭学家老 鷹見泉石の来翰を読む─蘭学篇─』(岩波ブックセンター、ゲスナー賞)、『知の開拓者 杉田玄白―『蘭学事始』とその時代―』(勉誠出版)、『伝播する蘭学―江戸・長崎から東北へ―』(勉誠出版)、『江戸時代の通訳官―阿蘭陀通詞の語学と実務―』(吉川弘文館)、『勝海舟の蘭学と海軍伝習』(勉誠出版)、『シーボルト事件で罰せられた三通詞』(勉誠出版)、『杉田玄白評論集』(勉誠出版)などがある。

ISBN:9784585221876
出版社:勉誠出版
判型:A5
ページ数:208ページ
定価:6000円(本体)
発行年月日:2017年08月
発売日:2017年08月31日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:NHF
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ