近代日本とアジア
地政学的アプローチから
監:三谷 博
編:クロード・アモン
編:廣瀬 緑
内容紹介
19世紀中盤以降、西洋の影響を強く受けながら近代国家形成を目指していった日本。
しかし、その展開においては、近隣諸国との歴史的・地域的関係性もまた、大きな条件として存在していた―。
複雑化する国際環境のなかで、「アジア」なるものの一角に位置した日本は、この地域をどのように捉え、なにを企図していったのか。
仏・日・米・豪の研究者による多面的な考察から、戦前期の日本におけるアジア認識を探り、日本とアジアの歴史理解への基盤を提示する。
目次
巻頭言 三谷博
序 クロード・アモン
1 「アジア」概念の再発明―地理学から地政学へ 三谷博
2 初期アジア主義と中江兆民―日本の文明開化、ヨーロッパとアジアの創造 エディ・デュフルモン
3 アジア主義と国益―明治期の内田良平を例として グレゴワル・サストル
4 移動―1884年の太平洋周辺における様々な出来事 ステファン・タナカ
5 朝鮮と明治期日本のノスタルジア リオネル・バビッチ
6 台湾から満州国へ、中国における大倉組の市場開拓 クロード・アモン
7 岡倉天心の地政学的直観 浅利誠
8 今泉雄作の図案法と岡倉天心の泰西美術史 廣瀬緑
9 江藤新平における「人民の権利の保護」―その法政治思想的連関 ベルランゲ河野紀子
10 花柳病男子の結婚制限と法律婚にみる戸籍の法的役割―新婦人協会と穂積重遠を中心に 小沼イザベル
11 ジャン・レイ―あるフランス人政治学者の見た日本の植民地主義と東アジア・太平洋戦争 アルノ・ナンタ
結びにかえて 廣瀬緑
執筆者一覧
ISBN:9784585221579
。出版社:勉誠出版
。判型:A5
。ページ数:224ページ
。定価:3800円(本体)
。発行年月日:2016年09月
。発売日:2016年09月30日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JPS。