202X 金融資産消滅
著:近藤 駿介
内容紹介
元野村投信のプロ・ファンドマネージャー、現・金融経済評論家、コラムニストの著者がアベノミクス後にやってくる日本経済の危機に警鐘を鳴らす。アベノミクスを日銀とともに支えた世界最大の機関投資家GPIFが、安倍政権退陣後に日本株の売り手に転じることから株価が暴落し、日本人の金融資産や年金が大幅に目減りする。早ければ2020年代前半に始まる日本経済の長期低迷への備えを提案する。著者は東洋経済、ダイヤモンド、ブロゴスへの寄稿や、MXテレビ「WORLD MARKETZ」のレギュラーコメンテーターを務めるなど、さまざまな経済メディアで活躍中です。
目次
はじめに
第1章 作り出されたアベノミクス相場
「大胆な金融緩和」を急いだ安倍政権
「異次元の金融緩和」、何が「異次元」だったのか
効果が剥げ落ち始めた「異次元の金融緩和」
駆り出されたGPIF
円安株高をもたらしたGPIFの「基本ポートフォリオ変更」
国民の目に触れないお金だけを増やした異次元の金融緩和
日銀は異次元の金融緩和だけでは景気を回復できないことを知っていた
「イングランド銀行を潰した男」と「ヘリコプターベン」に頼った日銀
円安株高維持が目的化したアベノミクス
第2章 世界最大の機関投資家GPIFとは何だ
ほとんど語られないGPIFの運用
GPIFとは何だ
公的年金制度の中でのGPIFの立場
GPIFが多額の損失を出しても年金給付に影響はない理由
第3章 GPIFの運用の問題点
「世界最大の機関投資家」が負っている宿命
GPIFの運用方針は運用経験のない専門家が決めている
分散投資効果が発揮できない環境下で実施された基本ポートフォリオの変更
第4章 早ければ2020年からGPIFは売手に回る?
確定給付型年金と確定拠出型年金
微々たるものに過ぎない「世界最大の機関投資家」の資産規模
「金融的には破綻している」日本の年金
小さ過ぎるGPIFと大きすぎるGPIF
GPIFに先んじて動く海外投資家
株価を支えるために投入された日銀
GPIFが売手に変身することは決まっている
基本ポートフォリオの変更による副作用が現れる
GPIF周辺で起き始めたきな臭い動き
GPIFの運用が年金給付に影響する時代がやってくる
第5章 投資の常識は非常識
顧客は興味があってリテラシーが低いのがいい
紙を切った方がいいか床屋に尋ねてはいけない
販売会社によって流される「投資の常識」
「日本人の金融資産構成は米国型に向かう」という主張の矛盾
若いうちはリスクを取れる?
ドルコスト平均法はノーベルセールス賞
ドルコスト平均法浸透の環境を作り出したバブル崩壊
ドルコスト平均法の持つ本当のリスク
分散投資に対する誤解
第6章 「世界最大の売手」が出現する中での資産形成
「ドルコスト平均法」の本当のリスクを思い出せ
台風のち梅雨入り
「押し目買い」を無力化させる「ドルコスト平均法」逆バージョン
GPIFが演出する「ドルコスト平均法」の長所が発揮できない相場
まず「貯金」から始めよ
「分散投資」という響きに踊らされることなかれ
インデックスを構成しているという以上の価値がない日本株
国際分散投資の足を引っ張る円高と日本株
アクティブ運用は避けよ
債券なき分散投資を目指せ
投資はドーピング
片手落ちの年金議論
おわりに
ISBN:9784584139639
。出版社:ベストセラーズ
。判型:4-6
。ページ数:288ページ
。定価:2200円(本体)
。発行年月日:2020年03月
。発売日:2020年02月27日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KFF。