第一章 政治とは何か、国家とは何か
人民は源なり、政府は流なり[中江兆民、山本周五郎]
いったい、この国は何なんだ[佐多稲子、忌野清志郎]
行政府と立法府、どうなってるんだ[陸羯南、尾崎行雄]
素にありて贅を知る[大平正芳、伊東正義]
第二章 官とは何か、民とは何か
官のための官か、民のための官か[中江兆民、植木枝盛]
迎合と忖度が国を亡ぼす[林達夫、星新一]
政治は玩物ではない[井上ひさし、徳富蘆花]
第三章 戦争というもの
君死にたまうことなかれ[与謝野晶子、壺井栄]
〝聖戦〟という虚構を暴く[尾崎行雄、斎藤隆夫]
自由にものが言えなかった時代[谷川徹三、佐多稲子]
第四章 志を貫く
真理と自由を問い直す[南原繁、丸山真男]
ある外交官の気骨[杉原千畝、堀口九萬一]
〝出版人の志〟を問う[下中弥三郎、岩波茂雄]
〝勲章〟は、わが志に非ず[浜口庫之助、杉村春子]
第五章 文明の光と影
何が彼女をそうさせたか[細井和喜蔵、藤森成吉]
人は文明の奴隷に非ず[木下尚江、柳宗悦]
〝失ったものの大切さ〟に気づく[今日出海、志賀直哉]
第六章 時代を斬り、世相を切る
権力のメディア支配を許すな[永井荷風、小林勇]
威武に屈せず、富貴に淫せず[宮武外骨、桐生悠々]
言葉が切る世相[大宅壮一、赤瀬川原平]
第七章 学道と医道
学究の道に、ゴールなく[鈴木大拙、西田幾多郎]
病気を診ずして病人を診よ[北里柴三郎、高木兼寛]
志ある医道を拓く[呉秀三、荻野吟子]
第八章 創作と表現
命ある限り、書くのだ![大佛次郎、北原白秋]
言葉の力を畏れよ[向田邦子、井上ひさし]
絵画のエスプリを読め[藤島武二、小倉遊亀]
己が貧しければ、描かれた富士も貧しい[横山大観、熊谷守一]
僕の前に道はない[岡本太郎、高村光太郎]
第九章 芸術と人生
声美しき人、心清し[藤原義江、石井好子]
作家は歴史の被告人だ[小津安二郎、黒澤明]
わが師の恩[笠智衆、志村喬]
ものをつくるというのはどういう事なのか[小林正樹、大島渚]
うまい役者より、いい役者になれ[六代目中村歌右衛門、二代目尾上松緑]
第十章 人間への眼差し
美しくて醜く、神であり悪鬼であり[野上弥生子、山本周五郎]
馬になるより、牛になれ[高村光太郎、夏目漱石]
一隅を照らす[中村元、佐野常民]
心友ありて[斎藤茂吉、藤沢周平]
第十一章 生きるということ
〝精神的老衰〟をおそれよ[小倉遊亀、亀井勝一郎]
前後を切断し、いまを生きよ[加藤道夫、夏目漱石]
静かに賢く老いるとは[尾崎喜八、野上弥生子]
ながらえば……、「老い」を見つめる[斎藤茂吉、吉井勇]
〝当たり前のこと〟の不思議[北原白秋、中勘助]
第十二章 人生というもの
男の顔は履歴書なり[大宅壮一、開高健]
歳月は慈悲を生ず[亀井勝一郎、岡本太郎]
人生最高の理想は放浪漂泊なり[永井荷風、石坂洋次郎]
人生は短い、それゆえに高貴だ[中島敦、舩山信一]
〝ゆるり〟という生き方、〝泡沫〟という人生[無名]