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現実主義の 避戦論

戦争を回避する外交の力

著:薮中 三十二

紙版

内容紹介

2027年度から、防衛費をGDPの2%に引き上げることが決定した。これまで年間5.5兆円規模であったものが11兆円を超え、世界第3位の水準となる。一方で、日本の債務残高はGDP比260%という天文学的な数字となっている。
防衛費倍増は本当に「しかたない」ことなのか。外交努力によって戦争を回避することはできないのか。「たとえば、外交交渉によりロシアのウクライナ侵攻を止められた可能性もあったのでは」と、米国や中国、北朝鮮と外交交渉を積み重ねてきた著者はいう。
現代史における外交努力の歴史と、現場での豊富な経験に基づいて語る、現実主義の平和外交論!

■軍事費の推移――1944年は国家財政の85.3%
■避戦のための外交努力
――キューバ危機、インド・パキスタン核戦争回避、イラン核合意
■外交でウクライナ侵略を止める手立てはあった 
■2019年、北朝鮮核問題解決の可能性があった

著者略歴

著:薮中 三十二
元外務省事務次官。1948年大阪府生まれ。大阪大学法学部中退、米コーネル大学卒業。北米局課長時代に日米構造協議を担当。アジア大洋州局長として6ヶ国協議の日本代表を務め、北朝鮮の核や拉致問題の交渉にあたる。
2008年には東シナ海油ガス田共同開発合意の成立に尽力。経済・政治担当外務審議官をへて、外務事務次官を2010年に退任し、顧問に就任。現在、大阪大学特任教授。グローバル寺子屋「薮中塾」で若者を指導。

ISBN:9784569856582
出版社:PHP研究所
判型:4-6
ページ数:256ページ
定価:1650円(本体)
発行年月日:2024年02月
発売日:2024年02月14日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JPS