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PHP新書 206

人間にとって経済とは何か

著:飯田 経夫

紙版

内容紹介

「失われた十年」は今日、依然として尾を引いている。だが、そもそもバブル経済はレーガノミックスによって誘発されたのではなかったか。ケインズ政策への懐疑、マルクス主義経済の失敗によって、いままた回帰するアダム・スミスの「自由放任」の経済――。その発展型が、今日世界を席巻するアメリカ型市場経済であり、その本質は、あくなき富の追求である。▼本書は、経済学の存在理由を根本から考え直し、日本の構造改革をはじめ、アメリカ型「グローバルスタンダード」が果たして正しいものなのか、冷静に問い直す。▼現在の日本人は豊かさを実感できず、満腹にさらに何を詰め込むかという、ある種の病に陥っている。「足るを知る」ことがないかぎり、市場原理は人間の欲望を際限なく助長させるだけである。貧乏を克服し、豊かさを手中にしたいま、私たちは経済の目標を何に置くべきか。本書は、新しい価値観の時代を生きる、もう一つの視座を与えてくれる一冊である。

目次

●第1章 「足るを知る」ということ ●第2章 日本的なるものについて ●第3章 アメリカ型経済の思想 ●第4章 市場経済の落とし穴 ●第5章 経済学の使命とは何か

ISBN:9784569620244
出版社:PHP研究所
判型:新書
ページ数:216ページ
定価:700円(本体)
発行年月日:2002年06月
発売日:2002年06月14日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KC