正義の喪失

反時代的考察

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著：長谷川　三千子

出版社：PHP研究所

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内容紹介

「戦後××年を振り返る」という言葉をよく耳にするが、日本の「戦後」とは、実は「敗戦後」なのであり、「敗戦後」とは、喪失の日々にほかならない。いったいわれわれは何を、どう喪失したのか―。　およそすべての戦争は「正義の戦争」である。自らの主張を「正義」とし、それを実現するために戦うという意味において、戦争と呼びうるかぎりのものはすべて「正義の戦争」である。だとするならば、われわれが戦後喪失してしまったのは、「正義」にほかならないのではないか。　「正義」と「平和」とは、近代の国際政治が目指す二つの大きな目標である。しかし実は、両者の間には、克服し難い原理的矛盾がひそんでいる。　戦後われわれが失ったものは、単に「正義」だけではなかった。世界を正しく見抜く目を、われわれは失ってしまった。「国際貢献」「グローバリズム」「男女平等」……。われわれを取り巻くスローガンの欺瞞を、哲学者の目があばいてゆく。

正義の喪失

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