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インセンティブ報酬の会計と税法

関連規制の動向を踏まえた提言

編:金子 友裕

紙版

内容紹介

インセンティブ報酬とは、企業業績等の成果に連動して支払われる報酬である。特にスタートアップ、あるいはそうでない上場企業及びその子会社等において上級管理職以上、あるいは営業部門などでの導入例がよくみられる。また支払いについて、金銭に限らず、株式を購入する権利(ストックオプション)によってなされることもある。

本書はインセンティブ報酬の中でも税法において特に重要な、役員に対する中長期のインセンティブ報酬を中心に扱う。

インセンティブ報酬が会計基準や法人税法だけではなく、会社法やコーポレートガバナンス・コードの影響も受けるようになってきている現状から、本書では幅広く検討を行い、諸規制のあり方という視点から総括した上で会計上及び税法上の取り扱いについての提言を行っている。

インセンティブ報酬にはまだ包括的な基準がなく、近年の日産自動車事件は現職の代表取締役2名が逮捕され裁判となり、世間の耳目を大いに集めた。税務会計研究学会の特別委員会において2年に渡り進められた研究成果の集成である本書は、研究者のみならず実務関係者にも貴重な資料となろう。

目次

第Ⅰ部 インセンティブ報酬の概要
第1章 インセンティブ報酬の概要
第2章 インセンティブ報酬における制度と実務の歴史的変遷
第3章 商法・会社法における取締役報酬規制
第4章 インセンティブ報酬の現状と課題

第Ⅱ部 インセンティブ報酬と会計
第5章 インセンティブ報酬に関する現行の会計処理の特徴の整理と問題点
第6章 インセンティブ報酬の会計処理の論理
第7章 役員にかかるインセンティブ報酬の開示例と推定される会計処理について

第Ⅲ部 インセンティブ報酬と税務
第8章 税法としての給与
第9章 現行法の規定内容から探る役員給与税制の背後にある考え方
第10章 インセンティブ報酬に係る業績連動給与の損金算入の一考察
第11章 インセンティブ報酬としての業績連動給与の在り方
第12章 業績連動給与の同族会社への適用に関する課題
第13章 インセンティブ報酬の事例検討と課題
第14章 業績連動給与引当金の損金算入に関する検討

第Ⅳ部 インセンティブ報酬に対する提言
第15章 インセンティブ報酬の会計上の取扱いに対する提言
第16章 インセンティブ報酬の税法上の取扱いに対する提言
第17章 インセンティブ報酬の会計と税法の検討に関する総括

ISBN:9784561362272
出版社:白桃書房
判型:A5
ページ数:268ページ
定価:3182円(本体)
発行年月日:2022年07月
発売日:2022年07月21日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KJ
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:KF