内容紹介
解釈学とは何であり得るか
古典的な意味における解釈学は、神学、法学、文献学など、テクスト解釈にかかわる諸学において発展し、解釈の実践を助ける補助的な機能を果たしていた。これはシュライエルマッハーまで続き、ディルタイ、ニーチェ、ハイデガーによって解釈の普遍哲学となる。やがて、ガダマーとリクールの思想において著しい発展を遂げ、20世紀後半の知的大論争(構造主義、イデオロギー批判、脱構築、ポストモダン)に大いなる貢献をする。
本書は、解釈学の起源、大著作家たち、彼らが引き起こした論争といった解釈学の歴史をたどり、また解釈の普遍性という意味をも検討する。
『宗教哲学』『ポール・リクール』の著者、ジャン・グロンダンの待望の邦訳。
著者略歴
著:ジャン・グロンダン
哲学者、哲学研究者。モントリオール大学哲学教授。主な著書に、『哲学的解釈学入門』『解釈学の普遍性』、『現象学の解釈学的な転機』(以上未邦訳)、『ポール・リクール』『宗教哲学』(以上、白水社文庫クセジュ)などがある。
他訳:末松 壽
1939年生。九州大学大学院修士課程修了(フランス文学)。1970年、パリ大学博士(哲学)。2003年4月、九州大学名誉教授。主要著書:『La Dialectique pascalienne』(西南学院大学)『「パンセ」における声』(九州大学出版会)『メリメの「カルメン」はどのように作られているか――脱神話のための試論』(九州大学出版会)。主要訳書:川端康成『山の音』および『伊豆の踊子』の仏訳(いずれも共訳)(アルバン・ミシェル社)アンドレ・マソン『寓意の図像学』(白水社、文庫クセジュ606番)ロベール・エスカルピ『文字とコミュニケーション』(白水社、文庫クセジュ、690番)ヴィクトール・セガレン『記憶なき人々』(国書刊行会)R・ブリュネ監修『西部・中部アフリカ』(野澤秀樹との共編訳)
ISBN:9784560510216
。出版社:白水社
。判型:新書
。ページ数:185ページ
。定価:1200円(本体)
。発行年月日:2018年07月
。発売日:2018年07月11日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:QDTL
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:QDX。