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ビザンツ 驚くべき中世帝国(新装版)

著:ジュディス・ヘリン
監:井上 浩一
他訳:足立 広明

紙版

内容紹介

28のテーマで読むビザンツ帝国史

 ビザンツは、4世紀に東西に分かれたローマ帝国の東側に始まり、15世紀にオスマン・トルコに征服されるまで、大帝国から最後は地方の小国に縮小しつつも、1100年あまりにわたって東地中海を中心に存続した。だが、世界史のなかで重要な位置を占める国家でありながら、これまで日本では今ひとつなじみが薄かった。
 本書では、「ラヴェンナ・モザイク」「ギリシア正教」「聖像破壊運動と聖像崇敬」「ビザンツの経済」「宦官」など、政治・宗教・文化・経済等に関する28のテーマが時代順にならび、西欧やイスラームとの関係のなかで、立体的に解説される。700年にわたって地中海貿易で活躍したノミスマ金貨に彫られた図像の変化や、「書評の発明者」といわれる9世紀の文人など、興味深い情報も多い。ビザンツの文化は当時からヨーロッパ諸国の羨望の的であった半面、ヴォルテールやギボンなど、後世の思想家・歴史家から激しい中傷も受けてきた。その偏見についても原因が考察される。
 近年のビザンツ史研究の動向を反映し、西洋史ファンの期待にも応える、ダフ・クーパー賞受賞著者による1冊。

著者略歴

著:ジュディス・ヘリン
1942年生まれ。初期キリスト教史、ビザンツ女性史を専攻。キングズ・カレッジ・ロンドン(ロンドン大学)の古代末期・ビザンツ学講座名誉教授。皇族女性の活躍を描いた『緋色の女性たち―中世ビザンツ帝国の支配者』は高く評価され、各国で翻訳されている。考古学・美術史にも造詣が深く、現代ビザンツ史研究の第一人者である。

ISBN:9784560098530
出版社:白水社
判型:4-6
ページ数:500ページ
定価:4600円(本体)
発行年月日:2021年06月
発売日:2021年06月02日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:NHB