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シークレット・ウォーズ 下

アメリカ、アフガニスタン、パキスタン 三つ巴の諜報戦争

著:スティーブ・コール
訳:笠井 亮平

紙版

内容紹介

「アフガン問題」の核心に迫る

アフガニスタンの混迷はなぜ終わらないのか――。9.11テロ事件から20年近い歳月が過ぎた今も、アフガニスタンは安定とはほど遠い状況にある。
本書は、長年にわたる綿密な取材と膨大な資料調査に基づいて、アメリカ、パキスタン、アフガニスタンを中心に関連諸国の外交・軍事・諜報活動や、アル・カーイダ、タリバーンの動向を詳細に描き、「アフガン問題」の核心に迫った大作である。なかでも注目されるのは、「最大の黒幕」と言われるパキスタンのスパイ機関、三軍統合情報局(ISI)とCIAの動きを執拗に追っている点だ。
9.11以降、アフガン空爆、ビン・ラディン殺害、無人機による攻撃の激化、タリバーンとアル・カーイダの復活、駐留米軍の大幅削減といった重要な出来事が相次いだ2014年までのアメリカの関与、暗躍するISIの実態、反体制武装勢力の動向を、他を圧倒する筆力と情報量で描いた骨太のノンフィクションである。ピュリツァー賞を受賞した前作『アフガン諜報戦争』(小社刊)に続く、調査報道の白眉。全米批評家協会賞受賞!

著者略歴

著:スティーブ・コール
コロンビア大学ジャーナリズム大学院長、『ニューヨーカー』誌スタッフライター。1958年、ワシントンDC生まれ。『ワシントン・ポスト』南アジア支局長(1989~92年)、同紙編集局長(1998~2004年)を歴任。1990年に米証券取引委員会に関する報道でピュリツァー賞を、2005年に『アフガン諜報戦争(Ghost Wars)』でふたたび同賞を受賞したほか、2019年には本書で全米批評家協会賞を受賞。2007~13年、シンクタンク「ニューアメリカ財団」の会長を務めた。主な著書に、The Deal of the Century(1986)、The Taking of Getty Oil(1987)、Eagle on the Street(共著、1991)、On the Grand Trunk Road(1994)、The Bin Ladens(2008)が、邦訳書に『アフガン諜報戦争(上下)』(白水社)、『石油の帝国』(ダイヤモンド社)がある。
訳:笠井 亮平
1976年愛知県生まれ。岐阜女子大学南アジア研究センター特別研究員。中央大学総合政策学部卒業後、青山学院大学大学院国際政治経済学研究科で修士号取得。在中国、在インド、在パキスタンの日本大使館で外務省専門調査員として勤務。横浜市立大学、駒澤大学などで非常勤講師を務める。著書に『モディが変えるインド』『インド独立の志士「朝子」』(以上、白水社)、共著に『軍事大国化するインド』(亜紀書房)、『台頭するインド・中国』(千倉書房)、訳書に『ネオ・チャイナ』(白水社)などがある。

ISBN:9784560097359
出版社:白水社
判型:4-6
ページ数:516ページ
定価:3800円(本体)
発行年月日:2019年11月
発売日:2019年11月27日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JPS