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大胯びらき(愛蔵版)

著:ジャン・コクトオ
訳:澁澤 龍彥

紙版

内容紹介

「ガラスの種族」の敗北と甦生
 複数の芸術ジャンルを横断した稀代の才人による、1923年刊の半自伝的青春小説。
 「ジャック・フォレスチエは淚もろかった。映画や、俗惡な音樂や、さては一篇の通俗小說などが彼の淚を誘うのだった。彼はこうしたそら淚と、心の底から溢れ出る本当の淚とを、混同しはしなかった。空淚というやつは訳もなく流れるようであった。
 棧敷の薄暗がりでは淚の粒をかくしていたし、本を読む時は一人だったし、それに、本当の淚をこぼすことなどは滅多になかったので、彼は冷やかな才子だと人から思われていた」。(本文より)
 訳者あとがきで「コクトオがその中でいちばん裸になった作品」と評し、翻訳家・澁澤龍彥の記念すべきデビュー作となった名訳。

ISBN:9784560095799
出版社:白水社
判型:4-6
ページ数:192ページ
定価:3600円(本体)
発行年月日:2017年08月
発売日:2017年08月28日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB