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スマホ・デトックスの時代

「金魚」をすくうデジタル文明論

著:ブリュノ・パティノ
訳:林 昌宏

紙版

内容紹介

アテンション・エコノミーの奴隷化から脱するために

 わたしたちはスマホの画面という鉢の中に閉じ込められ、「通知」に隷属する「金魚」になってしまった。電子メールはもちろん、FacebookやTwitterの話題、YouTubeやTiktokのライブ配信、NetflixやAmazon Primeの動画、AIに加工された画像などに、四六時中翻弄されつづけている。それはつまり、「あなたの注意力を奪って、お金をもうける人がいる」ということだ。
 amazon.frのベストセラー、日本上陸! フランス発、スマホ依存症を脱するための処方箋。
 本書はGAFAMやプラットフォームビジネスが人工知能を駆使してひろめる恐るべき収益モデル──アテンション・エコノミー(関心経済)の罠に陥ることなく、デジタルメディアと健康的につきあう方法を解説。スマホに奪われてしまった時間を取り戻し、依存症を脱するにはどうすればよいか? スマホ中毒の毎日を過ごしている人も「毒素」に関するエビデンスを知ることでデトックスできる。
 東京大学大学院情報学環教授の林香里さんも、〈テック企業に監視されて生きる現代人を「金魚」になぞらえ、「関心の奴隷化」のすすむ時代に警鐘を鳴らす必読書。〉と推薦。

目次

第1章 九秒間
第2章 中毒
第3章 ユートピア
第4章 悔悟
第5章 母体
第6章 方針転換
第7章 終わりのない一日
第8章 あまりにも現実的だと現実でなくなる
第9章 非対称な万華鏡
第10章 情報をめぐる不公平な闘い
第11章 闘いと治療
補遺
謝辞
訳者あとがき
参考文献

著者略歴

著:ブリュノ・パティノ
1965年生まれ。パリ政治学院准教授。ESSECビジネススクール、INSEAD卒業。ジョンズ・ホプキンズ大学にて修士号、パリ第三大学にて博士号を取得。ル・モンド、ラジオ局フランス・キュルチュール、TV局フランス・テレビジョン、アルテの要職を歴任。
訳:林 昌宏
1965年、名古屋市生まれ。翻訳家。立命館大学経済学部経済学科卒業。主要訳書に、ダニエル・コーエン『ホモ・デジタリスの時代 AIと戦うための(革命の)哲学』(白水社)、『経済成長という呪い 欲望と進歩の人類史』(東洋経済新聞社)、フランソワ・エラン『移民とともに 計画・討論・行動するための人口統計学』(白水社)、ジャック・アタリ『海の歴史』、『命の経済 パンデミック後、新しい世界が始まる』、『食の歴史 人類はこれまで何を食べてきたか』(プレジデント社)など。

ISBN:9784560094594
出版社:白水社
判型:4-6
ページ数:182ページ
定価:1900円(本体)
発行年月日:2022年10月
発売日:2022年10月11日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:VFD
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:MJ