白水uブックス 210
不在の騎士
著:イタロ・カルヴィーノ
訳:米川 良夫
紙版
内容紹介
鎧の中はからっぽ――奇想天外な騎士道物語
時は中世、シャルルマーニュ大帝の軍勢に、サラセン軍との戦争で数々の武勲を立てた騎士アジルールフォがいた。戦場にあっては勇猛果敢、謹厳極まる務めぶりで騎士の鑑ともいうべき存在。だが、その白銀に輝く甲冑の中はからっぽだった――。肉体を持たず、強い意志の力によって存在するこの〈不在の騎士〉は、ある日その資格を疑われ、証を立てんと15年前に救った処女を捜す遍歴の旅に出る。彼に恋して後を追う女騎士ブラダマンテ、さらにその後を追う若者ランバルドの冒険とあわせ、奇想天外な騎士道物語が展開する。文学の魔術師カルヴィーノが、人間存在の歴史的進化を寓話世界に託して描いた《我々の祖先》三部作開幕。「指輪、ナルニア、ゲド、どれも世界を語るに足りないと思っている人への贈り物! これでだめだったら、ファンタジーに絶望していい」(金原瑞人)。
ISBN:9784560072103
。出版社:白水社
。判型:新書
。ページ数:214ページ
。定価:1500円(本体)
。発行年月日:2017年03月
。発売日:2017年03月17日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB。