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乳がん治療の新しい視点

医療人類学から考える

著:吉村 慶子
監:皆藤 章

紙版

内容紹介

乳腺外科医が診療にかかわる問題を医療人類学の視点で解き明かす。症例を通して臨床医のことばで、医療のあり方を問いかける。

目次

刊行に寄せて  アーサー・クラインマン(ハーバード大学教授)
はじめに――ひとと音楽、そして科学と医療
 医療とは何かという問い
 医療人類学、そしてアーサー・クラインマン教授との出会い
 文化相対主義の観点から
 絡み合った紐をほどき、医療の未来を考えるために
Case1 「乳がんです、治療しましょう」
 Case
 診断という「カテゴライズ(分類)」
 家族との病いの経験
 医療の目的
Case2 「バニラが良かったのに」
 Case
 病人役割
Case3 病いと医療
 「病い」と「疾患」
 医療人類学とは
 クラインマン・ワールド
Case4 「乳がんと言われた」
 告知について
 2種類の告知
 Case
 人の感性
Case5 「次回はね、〇月〇日に抗がん剤を打ってもらいに来ますね」
 社会情動的選択理論について
 Case
Case6 「リンパ節転移もなかったので、大丈夫ですよ」
 Case
 医療と文化
 医療化について
Case7 「血液検査の数値が正常範囲内だから大丈夫です。ドキドキしないはずです」
 Case
 科学を信じすぎる理由
Case8 「先生、最近来てくれないね、新しい先生来てくれるけど」
 Case
おわりに―― これからの医療をどのようなものに創りあげるのか
監修者のことば――『医学するこころ』  皆藤 章
 はじめに
 生命(いのち)の最前線での医療に必要なもの
 人間の苦悩と医療
 深く助け合う関係
 科学の客観と患者の体験
 科学を知ること、信じること

著者略歴

著:吉村 慶子
大阪府済生会中津病院乳腺外科医師
監:皆藤 章
奈良県立医科大学特任教授、京都大学名誉教授

ISBN:9784535984912
出版社:日本評論社
判型:4-6
ページ数:176ページ
定価:2200円(本体)
発行年月日:2022年01月
発売日:2022年01月11日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:MKC