こころの科学増刊
東日本大震災とこころのケア
被災地支援10年の軌跡
編:前田 正治
編:松本 和紀
編:八木 淳子
内容紹介
2011年3月11日に発生した東日本大震災は、死者約1万6000人、行方不明者2500人以上という甚大な被害をもたらした。地震と津波に
加え、原発事故により被災地はいっそうの困難を抱えることとなった。10年を経てなお4万人を超える避難者がおり、現在を被災者と
して生きている人も少なくない。
この間、被災者のメンタルヘルス支援、いわゆる「こころのケア」がおおいに問われた。
さまざまな被災地で活動した支援者たちは、被災者に対して何を行ってきたのか。何に貢献し、何が課題として残されたのか。将来に
向けて10年間の取り組みを振り返り、災害の記憶を継承する。
目次
◆支援活動の展開
地元医療機関を拠点とした急性期の支援……佐久間啓
外部からの支援活動……来住由樹
外部支援との連携……林みづ穂
東日本大震災と遺族・行方不明者家族の支援……瀬藤乃理子
被災者への専門的な心理支援……松本和紀・八木淳子
原発事故被災者に対するアウトリーチ型電話支援の試み
……桃井真帆・前田正治
被災地の支援者支援を考える……佐久間篤
◆子どもの支援
子どものこころのケア概観……八木淳子
自然災害後の子どものメンタルヘルス支援と自殺予防……桝屋二郎
学校を中心とした震災後の子どものこころの支援……山本 奨・三浦光子
外部からの支援はどうあるべきか……山崎 透
発達障害児へのケア……内山登紀夫・川島慶子・鈴木さとみ
保育・教育の場における子どもの支援……足立智昭・平野幹雄・柴田理瑛
みちのくこどもコホート……八木淳子
◆民間支援組織の活動
こころのケアセンターの歩み……加藤 寛
石巻圏でのこころのケア活動……原 敬造
相馬広域こころのケアセンターなごみの活動……米倉一磨
遠隔地からの長期メンタルヘルス支援の実践と課題……鈴木 満
さまざまな民間組織との連携……福地 成
◆現在まで、そしてこれからの課題
福島原発災害……前田正治
震災関連自殺とその対策……竹林由武
被災者の飲酒問題……杠 岳文
精神科医療機関のダメージと再建……高階憲之
支援の長期継続と終結のあり方……小原聡子
これからの心理・社会的被災地支援……中島美穂・金 吉晴
ISBN:9784535904613
。出版社:日本評論社
。判型:A5
。ページ数:224ページ
。定価:1800円(本体)
。発行年月日:2021年02月
。発売日:2021年02月01日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JKS。