実践トラウマインフォームドケア
さまざまな領域での展開
編:亀岡 智美
内容紹介
医療・保健・福祉・教育など多様な現場で、どういったTICの実践が可能なのか、その取り組みを具体的に紹介する。
目次
第Ⅰ部 トラウマインフォームドケア概論
第1章
トラウマインフォームドケアとは
亀岡智美
1.TIC発展の背景
2.トラウマ/ACEsの広がり
3.トラウマ/ACEsの広範な影響
4.TICに求められること
5.TIC実践の際の障壁
第2章
地域精神医療におけるトラウマインフォームドケア
大久保圭策
1.精神科臨床におけるトラウマ関連問題の難しさ
2.精神医療自体のトラウマ性
3.逆境的小児期体験と精神疾患
4.医療トラウマと精神医療の特殊性
5.精神科外来医療におけるTIC
6.トラウマ体験者の認知・行動特徴と陰性感情,ジャッジメント
第3章
子ども虐待とトラウマインフォームドケア
亀岡智美
1.虐待された子どものトラウマ
――トラウマとアタッチメントの相乗的悪循環
2.虐待加害養育者にみるトラウマ
3.支援者のストレスとトラウマ
4.アタッチメントを強化するTIC
第4章
社会的養護とトラウマインフォームドケア
亀岡智美
1.社会的養護におけるPTSD症状
2.社会的養護と再トラウマ化
3.トラウマの見える化
4.TIC実践のコツ
第5章
発達障害とトラウマインフォームドケア
亀岡智美
1.発達障害とトラウマ
2.発達特性とPTSD症状の類似性
3.発達障害とトラウマ治療
4.発達障害へのTIC
第Ⅱ部 子どもの医療・福祉・教育領域でのトラウマインフォームドケア
第6章
全国児童相談所調査――トラウマインフォームドケアの実態と課題
野坂祐子
1.調査の目的と方法
2.調査結果の概要
3.児童相談所における組織的な取り組み
4.調査結果からみる児童相談所の現状と課題
第7章
児童相談所におけるトラウマインフォームドケア
丸橋正子
1.TICの10年の実践を振り返って
2.大阪府子ども家庭センターにおけるトラウマケアの実際
3.大阪府子ども家庭センターのTIC実践の課題と今後の方向性
第8章
児童養護施設におけるトラウマインフォームドケア
――支援者と支援組織全体で取り組むために
酒井佐枝子
1.ある児童養護施設でのできごとを通してTICを考える
2.パラダイムの転換
3.TICを実践に取り入れるために必要なこと
第9章
子どもの心の診療ネットワークにおける
トラウマインフォームドケアの可能性
壺内昌子・来住由樹
1.子どもの心の診療ネットワーク事業
2.岡山県子どもの心の診療ネットワーク事業
3.機関を超えてともに学び合うこと(協働)による人材育成
4.トラウマケア研究会の実施
5.子どもの心の診療ネットワークの中でのTF-CBTの広がり
6.岡山県子どもの心の診療ネットワーク事業の強みを活かした効果
第10章
トラウマセンシティブスクールの枠組みと取り組み
中村有吾
1.トラウマセンシティブスクールとは
2.トラウマが学校の行動に及ぼす影響
3.ポジティブ行動支援
4.チームによるアプローチ
第Ⅲ部 精神医療・保健福祉領域でのトラウマインフォームドケア
第11章
精神科医療におけるトラウマインフォームドケアの普及に向けて
西 大輔・小竹理紗・宮本有紀
1.研修動画の開発
2.研修動画の内容
3.実装科学の観点からの研究プログラムの評価
4.研修受講後の精神科看護師の反応
5.今後の課題
第12章
トラウマ専門治療機関からみるトラウマインフォームドケア
田中英三郎
1.精神科臨床の現場でTICは優先課題であろうか?
2.背 景
3.方 法
4.結 果
5.考 察
6.論文のまとめ
7.精神科臨床における優先課題としてTIC
第13章
精神保健福祉センター・保健所調査からみえるトラウマインフォームドケア
臼田謙太郎・西 大輔
1.方 法
2.調査結果の概要
3.まとめ
第14章
アートとトラウマインフォームドケア
大岡由佳
1.取り組みの概要
2.結 果
3.考 察
ISBN:9784535564121
。出版社:日本評論社
。判型:A5
。ページ数:224ページ
。定価:2500円(本体)
。発行年月日:2022年10月
。発売日:2022年10月12日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:MJ。