【主な目次】
序章 経済学の因果推論アプローチ
第I部 因果推論の基礎と無作為化実験
第1章 潜在結果モデルと因果関係
第2章 無作為化実験
第3章 推測・検定の諸問題:クラスター相関と多重検定問題への対処
第4章 非遵守者
第5章 無作為化実験の実践
第II部 疑似実験の因果推論
第6章 回帰非連続デザインの基礎
第7章 回帰非連続デザインの発展的トピック
第8章 回帰非連続デザインの実践
第9章 差の差法の基礎
第10章 差の差法とその周辺の発展的トピック
第11章 差の差法の実践
【詳細目次】
序章 経済学の因果推論アプローチ
1 本書のねらいと構成
2 「経済学訛りの強い」因果推論
3 なぜ潜在結果モデルで一貫させるのか?
第I部 因果推論の基礎と無作為化実験
第1章 潜在結果モデルと因果関係
1.1 潜在結果
1.2 因果関係
1.3 顕在結果
1.4 因果推論の根本問題
1.5 SUTVA
1.6 2項処置モデル
1.7 処置割当メカニズム
1.8 抽出・割当に起因する不確実性
1.9 興味のあるパラメータ
1.10 パラメータの識別
第2章 無作為化実験
2.1 実験データ、観察データ、自然実験、疑似実験
2.2 無作為化実験とは?
2.3 フィッシャーのp値
2.4 平均処置効果の推定
2.5 共変量の「統制」と回帰分析
2.6 共変量を利用した実験デザイン
第3章 推測・検定の諸問題:クラスター相関と多重検定問題への対処
3.1 クラスター相関とクラスター頑健分散推定量
3.2 多重検定問題とその対処
第4章 非遵守者
4.1 非遵守者がいる場合の潜在結果モデル
4.2 片側非遵守者
4.3 両側非遵守者
4.4 局所平均処置効果と操作変数法の関連
第5章 無作為化実験の実践
5.1 職業訓練は労働者の雇用と収入向上に寄与するか?
5.2 与信枠の設定による柔軟な貸付は零細経営を助けるか?
5.3 実験の事前登録制度と事前査読制度
5.4 情報提供によって健康被害の少ない燃料の利用を促進できるか?
第II部 疑似実験の因果推論
第6章 回帰非連続デザインの基礎
6.1 回帰非連続デザインとは?
6.2 無作為化と対応する近傍無作為化
6.3 パラメトリック推定の問題点
6.4 局所線形推定量による回帰非連続推定
6.5 回帰非連続推定量のためのパラメータ選択と統計的推測
6.6 回帰非連続デザインの検証プロセス
第7章 回帰非連続デザインの発展的トピック
7.1 ファジー回帰非連続デザイン
7.2 回帰屈折デザイン
7.3 離散スコアへの対応
第8章 回帰非連続デザインの実践
8.1 滞在の合法化は移民の犯罪率を下げるか?
8.2 雇用における割当の効果とその代償は?
8.3 義務教育期間を延長すると年収は増えるか?
第9章 差の差法の基礎
9.1 疑似実験の評価としての差の差法
9.2 差の差法の基本的発想と識別
9.3 差の差法の回帰推定量
9.4 共変量と条件付き平行トレンドの仮定
9.5 処置群の数が限られる場合における手法:合成コントロール法
第10章 差の差法とその周辺の発展的トピック
10.1 より複雑な処置タイミングを伴う差の差法
10.2 異なる時点に処置割当が生じる場合の分解・集計手法
10.3 差の差法の検証とその他の留意事項
10.4 複数の処置群に対する合成コントロール法
10.5 ファジー差の差法
第11章 差の差法の実践
11.1 病院合併による雇用集中度上昇は賃金成長率を低下させるか?
11.2 住宅シェアリングは不動産投資を促進するか?
11.3 マルクスの地位はロシア革命あってのものか?