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縮訳版 戦争論

著:カール・フォン・クラウゼヴィッツ
訳:加藤 秀治郎

紙版

内容紹介

 世界の軍事戦略のデファクトスタンダードになっているアメリカ軍の戦略大学校の戦略論コース。そのコースで普遍の定番となっているのが、クラウゼヴィッツの『戦争論』と、『孫子』です。軍事論、国際関係論、戦略論を語る上でのグローバルな常識になっている『戦争論』ですが、本書を購入した日本人読者の何割が通読できているでしょうか。

 本書は、読まれざる名著の代表といっても過言ではないクラウゼヴィッツ『戦争論』の縮訳版(分量にして四分の一ほどで、半分もないので「縮訳」としました)。「縮訳」とは、「超訳」とはまったくの別もので、ドイツ語原文から多くを省略して訳出したものです。

 訳者のドイツ語翻訳能力は高く評価されており、難解きわまりないとされる『戦争論』も、本書の登場によって、その骨子が格段に理解しやすくなりました。

目次

第1編「戦争の本質について」 - 戦争の本性、理論の戦争と現実の戦争の相違、戦争の目的と手段などを論じる
第2編「戦争の理論について」 - 軍事学のあり方やその方法論を論じる
第3編「戦略一般について」 - 戦略を定義し、時間・空間・戦力の戦闘の基本的な三要素だけではなく、精神的要素も考察
第4編「戦闘」 - 戦闘の一般的性質や勝敗の決定について物質的側面と精神的側面から分析する
第5編「戦闘力」 - 戦闘力の構成や環境との一般的関係を論じる
第6編「防御」 - 防御の戦術的性格や種類、戦略的な位置づけを論じる
第7編「攻撃」 - 攻撃の戦術的性格、勝利の極限点を論じる
第8編「作戦計画」- 理論の戦争と現実の戦争の関係を述べた上で、戦争計画の要点を論じる

著者略歴

著:カール・フォン・クラウゼヴィッツ
1780年生まれ、1831年死去。プロイセン王国の軍人で軍事学者。ナポレオン戦争にプロイセン軍の将校として参加、戦後は研究と著述に専念したが、死後1832年に発表された『戦争論』で、戦略、戦闘、戦術の研究領域において重要な業績を示した。
訳:加藤 秀治郎
東洋大学名誉教授、日本クラウゼヴィッツ学会会員
1949年生まれ。慶應義塾大学法学部卒業、慶應義塾大学大学院法学研究科修了。京都産業大学専任講師、助教授、教授、東洋大学法学部教授を歴任。

ISBN:9784532176938
出版社:日経BP 日本経済新聞出版本部
判型:4-6
ページ数:424ページ
定価:2800円(本体)
発行年月日:2020年11月
発売日:2020年11月21日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JW