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幸せのプチ

町の名は琥珀

著:朱川 湊人

紙版

内容紹介

都電が走る、この下町には、白い野良犬の“妖精"がいる。
「きっとプチは、あの町で今も生きていて、たくさんの人たちを、小さくだけれど幸せにしているはずだ」
その町に生き、通り過ぎた人たちの心あたたまる物語。
銭湯の煙突が目立つ迷路のような路地は生活感が溢れ、地味なくせに騒々しい。口が悪くて、おせっかいな人たちが暮らす町に、ちょっぴり不思議で、ささやかな奇跡が起きる時……

直木賞作家・朱川湊人さんの25万部を超えたベストセラー『かたみ歌』。東京・下町の商店街を舞台にしたノスタルジックでちょっと不思議なことが起こる連作はシリーズとなり、当時は最先端だった団地に舞台を移し(『なごり歌』)、今作もそのラインに連なるといってもいい。

高度成長期の昭和から平成までの都電が走る町を舞台に紡がれる「追憶のカスタネット通り」「幸せのプチ」「タマゴ小町とコロッケ・ジェーン」「オリオン座の怪人」「酔所独来夜話」「夜に旅立つ」の6つの物語。1970&80年代の思い出とともに、あなたを追憶の彼方へ誘います。
恋、友情、大切な人を喪った哀しみ、家族の絆……ラジオの深夜放送、昔ながらの喫茶店、赤い公衆電話、揚げたてのコロッケ……
「きっと生きている限り忘れない。あの町の名は琥珀」

目次

第1話 追憶のカスタネット通り

第2話 幸せのプチ

第3話 タマゴ小町とコロッケ・ジェーン

第4話 オリオン座の怪人

第5話 酔所独来夜話

第6話 夜に旅立つ

著者略歴

著:朱川 湊人
作家
1963年大阪府出身。2002年「フクロウ男」でオール読物推理小説新人賞を受賞しデビュー。03年「白い部屋で月の歌を」で日本ホラー小説大賞短編賞受賞。
05年『花まんま』で直木賞受賞。
直木賞受賞作『花まんま』『いっぺんさん』『わくらば日記』などノスタルジックホラーの名手として知られるが、08年初版の新潮文庫『かたみ歌』が2010年になってブレイク、25万部のベストセラーとなって注目を集め、以来、『かたみ歌』に連なる「昭和」を描いた小説が多くの読者を惹きつける。「ウルトラマンメビウス」の脚本なども手がけ、フジテレビのドラマ「世にも奇妙な物語」ではたびたび原作として取り上げられている。

ISBN:9784532171407
出版社:日本経済新聞出版社
判型:4-6
ページ数:384ページ
定価:1700円(本体)
発行年月日:2016年11月
発売日:2016年11月10日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ