出版社を探す

慢性デフレ 真因の解明

編:渡辺 努

紙版

内容紹介

・POSデータや賃金・価格のミクロデータなど新しいデータを活用し、具体的にどのような経路で「慢性デフレ」に至ったのかを第一級の経済学者たちが解明。「自然利子率の低下」と「デフレが続くという集団的思い込み」といった複合要因が絡み合い、デフレを長期化させてきたという仮説をもとに、長期停滞の主犯を探索。

・著者たちの開発した物価指数は「東大物価指数」などと言われ、ニュースでもよく取り上げられる。POS分析では「特売」や、新商品の減量による実質値上げがどのような効果をもたらしたか、など興味深い実証研究が行われている。

・それ以外にも、賃金抑制や為替レートの変動が、デフレにどれぐらい影響を与えてきたかなど興味深いデータが収録されている。

目次



序 章 問題意識と構成--慢性デフレ解明への新しいアプローチ

 第Ⅰ部 慢性デフレの特徴とそのメカニズム
第1章 慢性デフレはなぜ起こったか--仮説のレビューと複合的実態の把握

第2章 価格硬直化の原因とマイルドデフレ長期化への影響

 第Ⅱ部 デフレ期における企業の価格設定行動

第3章 POSデータによる「特売」の分析--景気との相関とデフレマインド醸成への含意

第4章 POSデータによる商品の新陳代謝と価格設定分析--減量による実質値上げが意味するもの

第5章 為替レート・輸入品価格の影響力の復権--外的ショックの時系列VAR分析
              
 第Ⅲ部 デフレ期における家計の購買価格と賃金

第6章 賃金デフレはマイルドデフレ長期化の主犯か--ミクロ・マクロ両面からのアプローチ
              
第7章 世代別購入価格の実証分析--ホームスキャンデータからあぶり出された高い買い物をする高齢者

著者略歴

編:渡辺 努
東京大学教授。東大発ベンチャー ナウキャスト創業者・技術顧問
1982年東京大学経済学部卒業、日本銀行勤務。ハーバード大学で経済学Ph.D.取得。一橋大学経済研究所教授を経て現職。著書に、『市場の予測と経済政策の有効性』『検証 中小企業金融(共著)』など

ISBN:9784532134662
出版社:日本経済新聞出版社
判型:A5
ページ数:240ページ
定価:3900円(本体)
発行年月日:2016年09月
発売日:2016年09月09日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KFFJ