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15レクチャーシリーズ理学療法テキスト

内部障害理学療法学 呼吸

第3版

編:石川 朗
編:玉木 彰

紙版

内容紹介

呼吸理学療法のニーズが高まるなか,呼吸器の専門的な知識を有することが求められ,教育現場においても臨床につながる生きた知識を効率よく学ぶことが必須の課題である.本書は呼吸に関する解剖学的,生理学的知識から具体的な呼吸理学療法(評価,プログラムの立案,治療手技など)に至るまで,臨床での活用を前提にまとめた.改訂にあたり,写真・イラストをはじめ,オールカラーとし,よりイメージしやすく,わかりやすい内容に刷新.

目次

Lecture1
呼吸理学療法総論―呼吸の概念と呼吸リハビリテーションの必要性の理解
1. 理学療法士が呼吸を学ぶ必然性
2. 呼吸の概念
3. 酸素運搬過程(ワッサーマンの歯車)
4. ガス交換
5. 呼吸不全の定義と基準
6. 呼吸リハビリテーション総論
7. 呼吸理学療法総論
Step up 1. 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)と理学療法
Step up 2. 呼吸リハビリテーションの目的と効果,EBM 9

Lecture2 呼吸器系の解剖学・運動学
1. 呼吸器系の解剖学
2. 胸郭の構造
3. 呼吸運動のメカニズム
4. 胸郭の運動
Step up 1. 体表解剖の理解
Step up 2. 肺の体表解剖のランドマーク

Lecture3 呼吸器系の生理学
1. 換気とガス交換
2. 呼吸運動のメカニズム
3. 呼吸リズムの調節
4. 呼吸の化学的調節
5. 呼吸の機械的調節
6. 動脈血液ガスの評価
7. 呼吸機能の評価
8. 肺年齢
Step up 1. 呼吸にかかわる物理学
Step up2. 例題

Lecture4 呼吸不全の病態と呼吸器疾患
1. 呼吸不全とは
2. 酸素化不全と換気不全
3. 急性呼吸不全と慢性呼吸不全
4. 呼吸不全を呈する代表的な疾患
Step up 1. COPD の疫学
Step up  2. COPD に対する薬物療法 48

Lecture5 呼吸理学療法のための評価(1)医療面接(病歴聴取,問診)とフィジカルアセスメント
1. 呼吸理学療法における評価の目的
2. 医療面接(病歴聴取,問診)の必要性
3. フィジカルアセスメントの目的
4. フィジカルアセスメントの実際
Step up 1. 努力性の呼吸症状のいろいろ
Step up2. 異常呼吸の評価と呼吸困難の臨床的評価
Step up3. ラ音の特徴と発生機序

Lecture6 呼吸理学療法のための評価(2)その他の評価法
1. 運動耐容能の評価
2. 四肢筋力の評価
3. 呼吸筋力の評価
4. ADL の評価
5. 身体活動量の評価
6. QOL の評価
7. 画像所見の評価
Step up 1. 栄養状態の評価
Step up 2. 心理状態の評価

Lecture7 呼吸理学療法基本手技(1)コンディショニング
1. 呼吸理学療法におけるコンディショニングの位置づけ
2. コンディショニングの種類と目的
3. リラクセーション
4. 呼吸練習
5. 呼吸筋トレーニング
Step up 胸郭可動域トレーニング

Lecture8 呼吸理学療法基本手技(2)排痰法・排痰で用いる徒手的手技
1. 排痰法とは
2. 排痰の目的
3. 排痰を必要とする患者(対象)
4. 排痰に必要な要素
5. 排痰法の歴史的変遷
6. 排痰法の実際
Step up 1. 気管圧迫法
Step up2. 腹部圧迫による咳嗽介助手技
Step up3. 器具(器械)を用いた排痰法

Lecture 9呼吸理学療法基本手技(3)呼吸困難改善のための手技
1. 呼吸困難とは
2. 呼吸困難の発生機序
3. 呼吸困難が身体機能に与える影響
4. 呼吸困難への対策と方法
5. 気管支喘息重積発作時の呼吸介助法
Step up 1. パニックコントロールとは
Step up2. パニック時の対策法
Step up3. パニックコントロールとして用いる呼吸介助手技の手順

Lecture 10 呼吸理学療法基本手技(4)運動療法
1. 呼吸リハビリテーションと呼吸理学療法
2. 呼吸リハビリテーションにおける運動療法の目的と意義
3. 慢性呼吸不全患者の骨格筋機能障害
4. 骨格筋機能障害に対する運動療法の有効性の根拠
5. 運動療法の適応,禁忌
6. 運動療法実施のための評価
7. 運動療法の実際
8. ADL トレーニング
9. 呼吸体操
Step up 1. 薬物療法と運動療法の併用
Step up2. 運動療法中の非侵襲的陽圧換気(NPPV)の利用
Step up3. 運動強度を決めるための評価法

Lecture 11 酸素療法と呼吸理学療法
1. 酸素療法の目的
2. 酸素療法の開始基準
3. 酸素療法の実際
4. 酸素療法における注意事項
5. 酸素療法の合併症
6. 在宅酸素療法
7. 運動療法中における酸素吸入の意義,効果
Step up 1. 在宅酸素療法の効果
Step up2. 在宅酸素療法における社会保障制度
Step up3. 呼吸不全患者が飛行機を利用する場合

Lecture12 人工呼吸療法と呼吸理学療法
1. 人工呼吸器とは
2. 人工呼吸器が生体に与える影響
3. 人工呼吸器の基本構造
4. 人工呼吸による弊害
5. 人工呼吸管理中の呼吸理学療法
6. 在宅人工呼吸療法
Step up 1. 人工呼吸器からの離脱(ウィーニング)
Step up  2. 人工呼吸器関連肺炎(VAP)の予防


Lecture13 疾患別呼吸理学療法(1)慢性呼吸不全(薬物療法を含む)
1. 慢性呼吸不全とは
2. 慢性呼吸不全となる疾患
3. 慢性呼吸不全患者に対する呼吸理学療法の目的
4. COPD と呼吸理学療法
5. 肺結核後遺症と呼吸理学療法
6. 間質性肺炎と呼吸理学療法
7. 呼吸理学療法における薬物療法の意義
Step up COPD 患者の生命予後に影響する因子


Lecture14 疾患別呼吸理学療法(2)急性呼吸不全(外科手術前後,集中治療)
1. 急性呼吸不全の病態
2. 急性呼吸不全に陥る原因
3. 外科手術が生体に与える影響
4. 外科手術におけるリスクファクター(危険因子)
5. 外科手術後に発生する呼吸器合併症
6. 外科手術前後の呼吸理学療法
Step up 1. 重症患者の筋力低下(ICU-AW)
Step up2. ABCDE バンドル
Step up3. 集中治療後症候群(PICS)

Lecture15 吸引
1. 呼吸理学療法における吸引の意義と注意点
2. 理学療法士の吸引に対する許可の経緯
3. 吸引のための基礎知識
4. 吸引の実際
Step up 1. 医療機関における院内感染対策
Step up 2. 手指衛生(手洗い)の方法

TEST 試験

著者略歴

編:石川 朗
総編集:石川 朗(神戸大学生命・医学系保健学域)
編:玉木 彰
責任編集:玉木 彰(兵庫医科大学リハビリテーション学部理学療法学科)

ISBN:9784521748177
出版社:中山書店
判型:A4
ページ数:208ページ
定価:2600円(本体)
発行年月日:2022年03月
発売日:2022年03月11日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:MJ