中国語における「流水文」の研究 「一つの文」とは何か
著:橋本 陽介
紙版
内容紹介
中国語では比較的独立した節が次々に付加される形で展開し、「一つの文」が形成されていることが多い。欧米言語や日本語では「一つの文」で表せない、この「流れる水のよう」に叙述を展開していく「流水文」について、1980年以降の小説とその日本語訳を例に検証し、構造と特徴を明らかにする。
目次
序
第一章 「流水文」の先行研究と連続構造
第二章 時間軸に沿って継起的に起こる出来事と連続構造
第三章 性質・状態性叙述の標点節を含む連続構造
第四章 判断、説明、評価と連続構造
第五章 「流水文」とその修辞的特徴
第六章 日本語の「長い文」の規範
第七章 歴史的経緯素描
付録 現代中国語における“是”の文脈における機能
結論