出版社を探す

物流のしくみ

ビジネスパーソンのための「物流」基礎知識

著:田中康仁

紙版

内容紹介

便利な日常・ビジネスの根幹を支えているのが「物流」

荷物の小口多様化、配送の多頻度化、
リードタイムの短縮化、ECの加速……
物流事情を取り巻く環境は、今、どうなっている?

ドライバー不足、災害による物流網の寸断……
物流におけるリスクや課題はどんなこと?

・拠点戦略と配送戦略
・小売り・EC事業における物流戦略
・高度化する物流の技術革新
など日々、役割が増す物流のしくみについて、基本から解説。

物流の「2024年問題」解決のヒントとなる1冊!

目次

第1章 物流とは
・生産地と消費地をつなぐ 輸送機能
・モノをストックして、生産と消費のタイミングを調整 保管機能
・輸送と保管のつなぎ役、物流拠点での重要な役割 荷役機能
・物資を保護(品質を保持)し、荷姿を揃える 包装機能
・付加価値をつける物流拠点での新たな役割 流通加工機能
・5つの物流機能の司令塔 情報 ほか

第2章 物流ネットワーク
・物流ネットワークの3つの構成要素 ノード・リンク・モード
・生産地と消費地をつなぐ ユニットロードシステム
・荷物をパレットに載せることで人的負担軽減へ パレチゼーション
・20世紀最大の発明!?  コンテナリゼーション ほか

第3章 物流拠点(ノード)
・保管するという機能から顧客ニーズに応じた物流サービスへ 物流センターのタイプ
・どこに物流施設をつくる? 物流施設の配置を考えるポイント
・異なる温度帯で品質を維持する 温度帯管理
・適切に管理して必要なものをすぐに見つけ出す ロケーション管理 ほか

第4章 輸配送(モード)
・輸送モードの特性を理解して使い分ける 輸送モードの種類と特徴
・トラックの運賃はどれくらい? トラック輸送 その3
・環境にやさしく長距離・大量輸送に優れた陸上輸送 鉄道輸送
・大きな貨物も大量の貨物も海上なら運べる 船舶輸送(内航海運)
・空路を使ってどこへでも最も速く運べる交通手段 航空輸送 ほか

第5章 物流を重視する小売業の取り組み
・世界の巨人も早い時期から物流に注目 ウォルマートも物流を重視
・「近くて便利」を実現する店舗とそれを支える物流 セブン-イレブンのケース
・1,000億円の物流投資 ユニクロのケース
・段ボール1箱の送料がハガキと同じ しまむらのケース ほか

第6章 ECの拡大と物流
・現在に欠かせないサービスを生み出したヤマト運輸 宅急便を誕生させたヤマト運輸
・コロナによる在宅率の高まりが宅配便に与えた影響 コロナ禍の影響
・楽天 VS Amazon Japan EC事業者のタイプ
・デリバリープロバイダとは? Amazonの配送網 ほか

第7章 物流におけるラストワンマイルの課題
・消費者に商品を届ける物流の最終区間  ラストワンマイルの課題
・EC向けラストワンマイルの新サービス ヤマト運輸の取り組み
・不在時でも荷物が届くしかけ 置き配
・不在時でも安心して荷物が受け取れる設備 宅配ボックス ほか

第8章 3PL(3rd Party Logistics)
・プロに外部委託することでコストダウンを図る 物流コストとアウトソーシング
・3PLのパイオニア 3PLの提供側の事例(ロジスティード:旧日立物流)
・物流業務のアウトソーシングにより、店舗の不満を解消 3PLの委託側の事例(ドン・キホーテ)
・輸送手段や物流施設を自前で持つ時代は終わった!?  アセット型とノンアセット型 ほか

第9章 物流と情報
・安価で広く使われている物資識別方式 バーコードによる物資識別システム
・一括で読み取り可能な物資識別方式 RFIDによる物資識別システム
・RFIDにより省人化に成功 RFIDの導入に成功したユニクロ
・GPSを用いてトラックの現在地を把握 トラックの追跡システム ほか

第10章 物流における環境戦略
・2050年温室効果ガス(CO2)ゼロを目指して カーボンニュートラル
・輸送手段をトラックから船舶や鉄道に切り替えてCO2削減 モーダルシフト
・食品メーカー(荷主)が挑戦する物流に関連する環境対策 環境対策に取り組む事例1 味の素
・自動車メーカー(荷主)が挑戦する物流に関連する環境対策 環境対策に取り組む事例2 Honda ほか

第11章 物流危機
・2030年には届かない荷物が約3割に達する可能性も!?  ドライバー不足
・ドライバーの働き方改革が引き起こす物流危機 物流の2024年問題
・物流危機を回避する方法その1 予約システムによる荷待ち時間の削減
・物流危機を回避する方法その2 中継輸送による日帰り輸送 ほか

第12章 物流における技術革新
・デジタル化と自動化でこれまでの物流を変革する 物流DX
・荷主とドライバーを自動マッチング 物流DXの事例1 配車配送計画
・倉庫内の労働力を大幅削減 物流DXの事例2 自動倉庫システム
・山間部や離島などの過疎地域への物流支援 ドローンの活用 ほか

著者略歴

著:田中康仁
流通科学大学商学部教授
1974年岡山県生まれ。神戸大学大学院修了。博士(工学)。1999年に広島商船高等専門学校流通情報工学科助手、講師、准教授。2013年4月より流通科学大学総合政策学部准教授、2015年4月商学部准教授を経て、現在に至る。
共著に『1からの流通論 第2版』(碩学舎)、『モーダルシフトと内航海運』(海文堂出版)。

ISBN:9784495541088
出版社:同文舘出版
判型:A5
ページ数:212ページ
定価:1800円(本体)
発行年月日:2023年04月
発売日:2023年04月27日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:TGP