善と悪の経済学
ギルガメシュ叙事詩、アニマルスピリット、ウォール街占拠
著:トーマス・セドラチェク
訳:村井 章子
内容紹介
2008年のリーマンショックを機に、経済学への信用は失墜した。
経済学は、いつから、どのようにして象牙の塔の学問となったのか?
失われた信用を取り戻すために、経済学はこれからどこへ向かえばいいのか?
チェコ共和国で大統領の経済アドバイザーを務めた気鋭の論客が、
神話、哲学、宗教、経済学の文献を渉猟しながら、21世紀の経済学の進むべき道を示す。
ーー経済学の歴史を深く知ることは、経済学の可能性を最大限に示してくれる。
ーー経済学は、その始まりのときと同じように、倫理の問題を取り扱うべきだ。
ーー経済の研究が、科学の時代から始まったわけではない。
刺激的な主張を繰り出し、経済学のルーツを探る旅に読者を誘う。
・チェコで7万部を超えるベストセラーとなり、15カ国語に翻訳され、2012年にドイツのベスト経済書賞(フルランクフルト・ブックフェア)に輝いた話題作。
・チェコの初代大統領、ヴァーツラフ・ハヴェル氏によるはしがきつき
・チェコを代表する気鋭の経済学者による主流派経済学批判
・主流派経済学へのもやもやした不信感のすべてをずばっと記述!
・専門家がまゆをひそめるような刺激的な主張の数々。
経済学は物語の力を信じるべきだ/経済モデルは虚構、もっといえば神話にすぎない?/
人間はこれだけ好き勝手にやっていながら、それほど幸福でないとしたら悲しいことだ/
経済学者は何の予知能力も持ち合わせていないにもかかわらず、社会科学のなかで
いまだに将来予測にひどく熱心なのは、経済学者である。
目次
序章 経済学の物語─詩から学問へ
第1部 古代から近代へ
第1章 ギルガメシュ叙事詩
第2章 旧約聖書
第3章 古代ギリシャ
第4章 キリスト教
第5章 デカルトと機械論
第6章 バーナード・マンデヴィル─蜂の悪徳
第7章 アダム・スミス─経済学の父
第2部 無礼な思想
第8章 強欲の必要性─欲望の歴史
第9章 進歩、ニューアダム、安息日の経済学
第10章 善悪軸と経済学のバイブル
第11章 市場の見えざる手とホモ・エコノミクスの歴史
第12章 アニマルスピリットの歴史
第13章 メタ数学
第14章 真理の探究─科学、神話、信仰
終章 ここに龍あり
ISBN:9784492314579
。出版社:東洋経済新報社
。判型:4-6
。ページ数:596ページ
。定価:3400円(本体)
。発行年月日:2015年06月
。発売日:2015年05月28日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KCA。