出版書誌データベース

「がんばりたいのにがんばれない…」
「このまま教師を続けていいのか迷う」
バーンアウトから抜け出して、自分の「目的」と出会いなおす
本書の概要

多忙さや感情労働の側面から、教師はバーンアウトしやすい仕事の一つだと言われています。本書では、「辞める」「休む」に加えて、もう一つの選択肢「教師としてのあり方をふり返る（リフレクション）」を提案します。
教師であり続ける「目的」は何だったのかを自分に問いかけ、自分らしい働き方を手に入れます。

本書からわかること

学校の先生と「バーンアウト」

「がんばりたいのにがんばれない」
「とにかくしんどい…」
それはもしかすると、「バーンアウト」の状態かもしれません。
アメリカの医療機関メイヨークリニックによれば、バーンアウトとは「身体的または精神的な極度の疲労がある状態を指し、達成感の減退や個人のアイデンティティが失われる感覚を伴う」という状態を指します。日々子どもたちと向き合いながら、たくさんの業務をこなす学校の先生。バーンアウトに陥りやすい職業の一つだと言われています。

「目的」を掘り起こし、ありたい自分に向かって進む

バーンアウトの状態になると、休むだけでは取れない疲れや、時を選ばす頭をよぎる心配ごとに悩まされることがあります。必要な休養をとることに加えて、「自分がなぜ教師を続けているのか」つまり「教師であることで果たしたい目的」と出会いなおすことが重要だと著者は言います。また、それらは、望む働き方や働く場所を再考し、バーンアウトを防ぐヒントになるのです。
本書では、そうした「出会いなおし」を実現するための「リフレクション（＝働き方のふり返り）」を取り上げています。

自分の“心”をふり返る７つの章とアクティビティ

各章は、

・メレディスのターン
レベッカのターン
（＝著者のリフレクション）
・あなたのターン
・管理職のターン

で構成されます。

著者のリフレクションを手掛かりに、「あなたのターン」でアクティビティを行います。 「管理職のターン」では、管理職の立場から、学校内の教職員のためにできることや、管理職としてのリフレクションのヒントとなる視点が満載です。

自分らしい、持続可能な働き方を考えるための１冊です。

こんな先生におすすめ
・「がんばりたいのにがんばれない」「教師をこのまま続けてよいのか」と迷ったとき
・これからの教師としてのあり方を考えてみたくなったとき
・バーンアウトから脱したい／バーンアウトしそうだと思ったとき

はじめに
著者について
Chapter1 あなたの目的を見つける
Chapter2 目的とバーンアウト
Chapter3 「何を教えるか」とバーンアウト
Chapter4 「どう教えるか」とバーンアウト
Chapter5 先導的な学習者(Lead Learner)になる
Chapter6 あなたの仕事のホームを見つける
Chapter7 「チーム・あなた」をつくる

おわりに
謝辞

著：メレディス・マットソン
生徒たちを大学やその先の社会に備えさせるという使命を持った、ニューヨーク市内にある建築や芸術に特化した小さな高校の校長。教育者となって21年間のうち、教師を11年間と副校長を５年間務め、以降の５年間を校長として過ごしている。
教師時代は、多数の新米教師や教育実習生のメンター、歴史科の主任、10 年生の学年主任を務め、レベッカとともに校内研修を主導し、管理職チームの常勤のメンバーとしても活躍。
教育哲学は、生徒や同僚との関わりにおいて、高い期待、人間関係の構築と振り返りを推進すること。バーモント大学で中等教育と社会学を学び、ペース大学にて学校管理職学の修士号を取得。さらに、自身を生涯学習者と見なし、本書の執筆中にモロイ大学にて学区長認定プログラムを修了。ニューヨーク州ボールドウィンに、夫のマイクと２人の息子たちのマックス（11歳）とルーク（８歳）、犬のマーシーと暮らす。

著：レベッカ・ショーフ
ニューヨーク市を拠点とする教育コンサルタント。
ブロンクス（に限らずどこでも）の小さな子どもやティーン、家族、教育者向けの本を置く「壁がない本屋」（a bookstorewithout-walls®）のブギー・ダウン・ブックスと教育コンサルタント会社のワット・イフ・スクールズの創設者とオーナーでもある。
教育者として歩んだ20 年間では、高校の国語教師や大学院教授、教員と管理職のコーチ、教員研修のファシリテーター、カリキュラム・デザイナーを務めた。フロリダ州マイアミ出身で、生涯の読書の虫、公立学校と私立学校のどちらにも通った経験を持ち、ハーバード大学をマグナクムラウデで卒業、ナチュラル・グルメ・インスティテュートでシェフ養成プログラムを修了。愛車はピンクのベスパ。６人の読書好きの甥と姪の叔母でもある。