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ワグネル プーチンの秘密軍隊

著:マラート・ガビドゥリン
監:小泉 悠
訳:中市 和孝

紙版

内容紹介

ロシアの傭兵部隊であるワグネルについて綴った初めての書。ワグネルは「プーチンのシェフ」と呼ばれる大統領の側近の一人プリゴジンによって創設された民間軍事会社で、クレムリンの意を受け世界各地で軍事工作を行っているとされている。本書はワグネルに身を置き、ウクライナやシリアなどで実戦を潜り抜けてきた元司令官が綴った手記である。傭兵部隊の活動の実態が生々しく描かれているほか、ワグネルはロシアの地政学的野望を満たす手段ともみなされるため、本書は軍事に関心のある人だけでなく、広く国際政治に関わる人にとっても非常に興味深い作品である。

目次

第1章 傭兵への道/第2章 ルハンシクでの任務/第3章 新たな任地へ/第4章 戦闘の準備/第5章 サルマ/ 第6章 世の中の支配者たち/第7章 指揮官の苦労/第8章 中休みの日/第9章「恐れ知らずの」砂漠の鷹/第10章 十字砲火を浴びて/第11章 逃した勝利/第12章 後方にて/第13章 キンサバ郊外の一日/第14章 突撃はなかった/第15章 キンサバの陥落/第16章 イスラム戦士との遭遇/第17章 コペイカ/第18章 負け戦/第19章 パルミラ近郊/第20章 やったぜ! /第21章 負傷/第22章 昏睡/第23章 勲章/第24章 振り出しに/第25章 快適な出発/第26章 ハイヤーン/第27章 勝利の代償/第28章 医者/第29章 移転/第30章 ふたたびパルミラへ/第31章 で、ボーナスは?/第32章 峠にて/第33章 シャエル油田/第34章 フメイミム基地/第35章 俺が去ってからのシリア/解説 小泉悠

著者略歴

著:マラート・ガビドゥリン
1966年生まれ。ロシア民間軍事会社ワグネルの元指揮官。リャザン空挺軍士官学校を卒業後、10年にわたってロシア軍空挺部隊に所属したのち除隊。クラスノヤルスク地方の犯罪組織「タタリーナ」に加わり、そのときの活動により3年間服役する。2015年ワグネルの一員となる。ウクライナ、その後シリアなどで指揮官として活躍した。2019年ワグネルを去る。2022年、初の自叙伝をロシアで刊行した。
監:小泉 悠
1982年千葉県生まれ。早稲田大学社会科学部、早稲田大学大学院政治学研究科修士課程修了(政治学修士)。民間企業、外務省専門分析員、未来工学研究所研究員、国立国会図書館非常勤調査員などを経て2019年から東京大学先端科学技術研究センター特任助教、現在は専任講師。専門はロシアの軍事・安全保障。主著に『軍事大国ロシア』(作品社)、『「帝国」ロシアの地政学──「勢力圏」で読むユーラシア戦略』(東京堂出版、2019年サントリー学芸賞受賞)、『現代ロシアの軍事戦略』(ちくま新書)、『ロシア点描』(PHP研究所)、『ウクライナ戦争の200日』(文春新書)等。

ISBN:9784490210781
出版社:東京堂出版
判型:4-6
ページ数:312ページ
定価:3200円(本体)
発行年月日:2023年01月
発売日:2023年01月27日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JW