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図説 人新世

環境破壊と気候変動の人類史

著:ギスリ パルソン
監:長谷川 眞理子
訳:梅田 智世

紙版

内容紹介

ホモ・サピエンスは、地球をどのように改変してきたのか?

人類誕生以降から現在までの地球環境改変の歴史をビジュアルで理解できる図説が登場。
本書の特徴
・新しい地質年代「人新世」(ひとしんせい・アントロポセン)を、学問領域を越境して多くの写真と図解で平易に解説。
・人類誕生以降から現在までの地球環境改変の歴史、そしてこれから何かできるのかをビジュアルで理解できる。
・極端な異常気象、氷河の融解、死にゆく海、消えてなくならないプラスチック等、地球環境の危機も取り上げ、日々の暮らしにもたらす影響と課題を探る。
・動物、植物、微生物、山脈、海、湿地にも注目、人類を超えて地球全体への視界を広げる


《政治的立場が何であれ、私たちが、文明とその将来について、再考せねばならないことは明らかだろう。(…)これからの世界を変えていくのは若い世代の人々だ。多くの若い人たちに本書を手に取って欲しい。そして、世界を変える手だてを考えて欲しいと願う》――長谷川眞理子(本書「序文」より)

人新世(ひとしんせい、じんしんせいとも)
人類誕生後、先史時代から現在までの活動、とくに産業革命以後の活発な生産・開発・経済活動によって、地球はそれ以前の環境から急激に変貌した。そのため、最後の地質年代「完新世」のあとに「人新世」という区分が定義され、現在世界的な議論の的となっている。

目次

監修者序文

■PART 1 前奏曲
――01:はじめに:新たな時代/02:人新世をめぐる議論/03:ディープタイムの認識/04:初期の兆候と警告/05:火と「長い人新世」/06:消えゆく種の悲しい運命

■PART 2 人類が地球に及ぼす影響
――07:絶滅と“エンドリング”の誕生/08:産業革命の時代へ/09:核の時代/10:湿地の干拓/11:プラスチック:出汁とスープと島/12スーパーヒート/13:氷河の最期

■PART 3 さまざまな現象
――14:異常気象/15:火山の噴火/16:崩壊寸前の海/17:社会的不平等/18:北の人新世と南の人新世/19:第6の大量絶滅/20:無知と否定/21:大地と人間の一体性/22:溶岩を固める試み

■PART 4 希望はあるのか?
――23:失われたチャンス/24:地球のエンジニアリング/25:炭素固定と時間稼ぎ/26:抗議活動/27:ハウスキーピングとしての地政学/28:煙を吐く惑星

・年表・巻末注・索引・謝辞・クレジット

著者略歴

著:ギスリ パルソン
著者:ギスリ・パルソン Gísli Pálsson 
1949年、アイスランド・ヴェストマン諸島生まれ。アイスランドの人類学者で、とくに環境問題と人権の関わりに取り組む。マンチェスター大学で博士号(社会人類学、ティム・インゴルドが主査)を取得。アイスランド大学で長らく研究と教育にあたる。現在は同大学名誉教授。英国王立人類学協会(RAI)名誉フェロー。2000年にローゼンスティール海洋科学賞を受賞。
監:長谷川 眞理子
監修者:長谷川眞理子 はせがわまりこ 
1952年、東京生まれ。総合研究大学院大学学長。専門は行動生態学、自然人類学。東京大学理学部卒業、同大学院理学系研究科博士課程修了。博士(理学)。イエール大学客員准教授、早稲田大学教授などを経て、現職。
主な著書に、『世界は美しくて不思議に満ちている――「共感」から考えるヒトの進化』、『生き物をめぐる4つの「なぜ」』、『動物の生存戦略』、『進化とはなんだろうか』、『科学の目 科学のこころ』などがある。
訳:梅田 智世
訳者:梅田智世 うめだちせい 
翻訳家。主な訳書に、ウィン『イヌは愛である――「最良の友」の科学』、オコナー『WAYFINDING 道を見つける力――人類はナビゲーションで進化した』、リーバーマン&ロング『もっと!――愛と創造、支配と進歩をもたらすドーパミンの最新脳科学』、ナッシュ『ビジュアル 恐竜大図鑑[年代別]古生物の全生態』、ドリュー『わたしは哺乳類です――母乳から知能まで、進化の鍵はなにか』などがある。

ISBN:9784487815203
出版社:東京書籍
判型:B5
ページ数:224ページ
定価:2800円(本体)
発行年月日:2021年10月
発売日:2021年10月27日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:TQ