出版書誌データベース

筆者の出自と過酷な境遇、継母との確執を綴った「錦糸町の鬼子母神」。幼くして生き別れた実母に対する複雑な思いを描いた「湯河原の母」。北海道開拓民の祖父の生きざまを回想した「赤塚猪太郎、北海道開拓記」。赤塚一族の歴史を血を吐くような思いで綴った短編小説三篇を収めた自伝的短編小説集。

錦糸町の鬼子母神/序章/赤松家/サルビアの丘/相続裁判/妖怪の最期/湯河原の母/父の死/湯河原　幕山公園/赤塚猪太郎、北海道開拓記/当家「いちがいこき」史記/越後の英雄/次郎吉がゆく/札幌豊平での日々/日露戦争/ロシア降伏/凱旋帰国/成功者

著：赤塚一誠
東京都神田生まれ。京都芸術大学美術科卒業。シナリオセンター中退。文藝学校修了。集英社新人漫画賞受賞。幻冬舎シナリオ大賞受賞。