『間違いの喜劇』
七五調訳シェイクスピアシリーズ〈8〉
訳:今西 薫
紙版
内容紹介
シリーズ〈No. 8〉は『間違いの喜劇』である。作品の原典は古代ローマの喜劇『メナエクムス兄弟』で、双子の兄弟が巻き起こす混乱が描かれている。シェイクスピアの作品の中には、滑稽な笑いだけでなく、アイデンティティの問題、人は他人により定義される可能性があること、正気と狂気の違いと、その差、基準は何なのか、夫婦の問題など、泣き笑いの昔の松竹新喜劇、渋谷天外、藤山寛美の絶妙なやり取りが心をよぎる。主要なテーマは「離れたもの/失われたもの」が神の導きによって「一つ」に戻り、「幸せ」が復活する(親子、兄弟、夫婦が本来あるべき姿に立ち返る)というものだ。悲劇では、幕切れは破壊だが、喜劇は和解で終わる。喜劇か悲劇か、どちらがいいか、そんな問題ではない。人の世は喜劇であり悲劇でもある。シェイクスピアの作品は、深いところでそれを教えてくれる。この作品においても、心ある読者には多くの「学び」がある。
ISBN:9784434325779
。出版社:風詠社
。判型:文庫
。ページ数:132ページ
。定価:400円(本体)
。発行年月日:2023年09月
。発売日:2023年09月15日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DD。