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アルケミスト双書 闇の西洋絵画史〈9〉

楼閣

著:山田 五郎

紙版

内容紹介

第2期【白の闇】篇刊行。
堂々のシリーズ完結!
大好評シリーズ「アルケミスト双書」、
『闇の西洋絵画史』篇、全10巻がついに完成!!
西洋美術の「闇」の側面を浮かび上がらせる、
妖しくも美しい西洋絵画史シリーズ(フルカラー)。

著者は編集者で評論家の〈山田五郎〉。


■著者・山田五郎より
西洋絵画には、
教科書には載せられない「影の名画」もあれば、
逆によく見る名画に「影の意味」が
隠されていることもあります。けれども、
今日の感覚では不健全と思える表現や寓意も、
描かれた背景を知れば納得でき、
見え方が変わってくるはずです。
西洋絵画の本質は、
その最大の特徴である陰影法と同様に、
光のあたる表面だけではなく
闇の側面も見ることで、はじめて立体的に
浮かび上がってくるのではないでしょうか。


■本シリーズの特徴
・1冊1テーマを詳説
・類をみないユニークな切り口
・1冊あたり約70作品を掲載
・コンパクトで瀟洒な造本
・本物の美術の教養に
・ゲームや漫画他、創作のための資料としても


■シリーズ
*第2期:【白の闇】篇
〈6〉天使
〈7〉美童
〈8〉聖獣
〈9〉楼閣
〈10〉殉教

*第1期:【黒の闇】篇
〈1〉悪魔
〈2〉魔性
〈3〉怪物
〈4〉髑髏
〈5〉横死


■まえがき(〈9〉楼閣)
西洋古典絵画の王道である歴史画は、
画家が見たことのない過去の情景を描く絵画。
そして絵を描く上での大きな楽しみは、
想像力を膨らませることにほかなりません。
だから画家はえてして時代考証より
自身の美意識を優先し、
理想の光景を描き?します。
中でも多くの画家が力を入れたのが建築でした。
現実には建造不可能な楼閣も、
絵画なら自在に描き出せるのですから。
かくして西洋絵画には、
歴史画の名を借りた空想楼閣が
林立することになったのです。
そこには画家個人の美意識だけではなく、
それぞれの時代の夢と欲望、あるいは絶望が、
形となって映し出されています。

目次

◆Ⅰ バベルの塔


◆Ⅱ 宮殿・神殿


◆Ⅲ 理想都市


◆Ⅳ 空想楼閣


◆Ⅴ 廃墟


◆Column

摩天楼
オリエンタリズム
デ・キリコの楼閣
モンス・デジデリオの楼閣
無人楼閣

著者略歴

著:山田 五郎
山田五郎(やまだ・ごろう)
1958年、東京都生まれ。編集者・評論家。東京国立博物館評議員。AHS(英国古時計協会)会員。上智大学文学部在学中にオーストリア・ザルツブルク大学に1年間遊学し、西洋美術史を学ぶ。卒業後、講談社に入社。『Hot-Dog PRESS』編集長、総合編纂局担当部長等を経てフリーに。現在は時計、西洋美術、街づくりなど幅広い分野で講演、執筆活動を続けている。『ぶらぶら美術・博物館』(BS日テレ)、『出没! アド街ック天国』(テレビ東京)など、テレビ・ラジオの出演も多い。主な著書に『知識ゼロからの西洋絵画入門』『知識ゼロからの西洋絵画史入門』『知識ゼロからの西洋絵画 困った巨匠対決』『知識ゼロからの近代絵画入門』(以上、幻冬舎)、『ヘンタイ美術館』(共著・ダイヤモンド社)、『へんな西洋絵画』(講談社)など。

ISBN:9784422701394
出版社:創元社
判型:B6変
ページ数:64ページ
定価:1500円(本体)
発行年月日:2022年01月
発売日:2022年01月21日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:WFA
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1D