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恐竜の教科書

最新研究で読み解く進化の謎

著:ダレン・ナイシュ
著:ポール・バレット
他監訳:小林 快次

紙版

内容紹介

地球上に登場した驚くべき生き物、恐竜。昔から人々を惹きつけてやまないこの生き物は、極端な気候条件に直面しながらも、進化によって絶対的優位に立ち、1億5000万年以上にわたり地球に君臨した。本書は、ヴィクトリア朝から21世紀の最先端の研究まで、6章仕立てで紹介し、その謎を解き明かす。恐竜研究の歴史や恐竜の起源、体の構造、生態、進化、多様性、さらには白亜紀末の大量絶滅をいかに生き延び、今日の鳥類として存在するようになったか、豊富な写真や復元図とともにオールカラーで解説。恐竜の基礎を知りたい全ての人に。

目次

監訳者序文(小林快次)

第1章 歴史、起源、そして恐竜の世界
 名前に込められた意味
 系統樹の構築
 恐竜の発見についての小史
 地質時代と地質時代区分
 系統ブラケッティング法
 オストロム、バッカーと恐竜ルネサンス
 現代の恐竜研究
 恐竜と中生代の世界
 気候と気象
 系統樹のなかの恐竜たち
 ワニ系統の主竜類が優勢な時代
 恐竜の始まり

第2章 恐竜の系統樹
 獣脚類:肉食恐竜と鳥類
  「原始的な獣脚類」:ヘレラサウルス科、コエロフィシス上科、ネオケラトサウルス類
  メガロサウルス科、スピノサウルス科、そしてアロサウルス上科
  コエルロサウルス類:暴君たちとダチョウに似たものたち
  その他のコエルロサウルス類:マニラプトル類
 竜脚形類:竜脚類とその近縁種
 竜脚類の起源と生体構造
  初期の竜脚類
  トゥリアサウルス類、マメンチサウルス科、ケティオサウルス
  ディプロドクス上科とマクロナリス類
 鳥盤類:装甲をまとった恐竜(装盾類)、カモノハシのようなくちばしを持った恐竜(鳥脚類)、角のある恐竜(ケラトプス類)とその近縁
 最初期の鳥盤類
  アンキロサウルス類:歩く要塞
  ステゴサウルス類:板ととげ
  鳥脚類:イグアノドン、ハドロサウルス上科(カモノハシのようなくちばしを持つ恐竜)とその近縁の恐竜たち
  頭にこぶや飾りがある恐竜:パキケファロサウルス類とケラトプス類

第3章 恐竜の解剖学
 恐竜の骨格
 恐竜の腕、手、指
 腰と後肢
 恐竜の骨格はどのように機能したのか
 顕微鏡で見る恐竜の骨
 非鳥類型恐竜の体重はどれくらいだったのか
 筋肉とその機能
 呼吸と気嚢システム
 消化
 恐竜が生きていたときの姿

第4章 恐竜の生態と行動
 恐竜の食性と採餌行動
 歯の微小咬耗
 獣脚類恐竜の手と足
 コンピュータモデリングと恐竜の採餌行動の研究
 腸と胃の内容物、そして糞石
 移動能力1:歩くことと走ること
 移動能力2:水中を歩いて渡ることと泳ぐこと
 移動能力3:飛ぶことと滑空
 恐竜の生理機能を巡る大論争
 恐竜の繁殖と性の営み
 卵、巣、そして赤ちゃん
 孵化後の子育て行動のあるなし
 恐竜の性差と進化
 性淘汰とは何か
 恐竜の成長と個体発生
 恐竜の群集

第5章 鳥類の起源
 鳥類の特徴の起源
 羽毛の起源という厄介な問題
 飛行の起源
 鳥類、飛び立つ
 現生鳥類の出現

第6章 大量絶滅とその後
 地球外物体の衝突
 恐竜受難の時代
 火山活動の影響
 「複合要因シナリオ」
 生き残った恐竜たち
 白亜紀以降の恐竜たち

資料――年代層序表
用語解説
参考文献
和英索引
英和索引

著者略歴

著:ダレン・ナイシュ
ダレン・ナイシュ
サイエンスライター、技術編集者、古生物学者。主に白亜紀の恐竜と翼竜を研究しているが、四肢動物すべてに関心を持っている。
著:ポール・バレット
ポール・バレット
ロンドン自然史博物館の地球科学部門研究員。恐竜に関する科学論文を150件以上執筆しており、世界中を旅して、さまざまな驚異的な恐竜を研究している。
他監訳:小林 快次
小林快次(こばやし・よしつぐ)
1971年福井県生まれ。1995年ワイオミング大学地質学地球物理学科卒業。2004年サザンメソジスト大学地球科学科で博士号取得。現在、北海道大学総合博物館准教授。獣脚類恐竜のオルニトミモサウルス類を中心に、恐竜の分類や生理・生態の研究をしている。
主な著書に『ぼくは恐竜探検家!』(2018年、講談社)、『恐竜は滅んでいない』(2015年、角川新書)などがある。

ISBN:9784422430287
出版社:創元社
判型:B5
ページ数:240ページ
定価:4500円(本体)
発行年月日:2019年02月
発売日:2019年02月22日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:PDZ
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:RBX