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ハリー・スタック・サリヴァン入門

精神療法は対人関係論である

著:F・バートン・エヴァンス3世
訳:筒井 亮太
訳:細澤 仁

紙版

内容紹介

現代の精神療法の偉大な創始者の一人に数えられつつも、難解で知られるサリヴァンの仕事の全容をまとめた英語圏でも貴重な入門書の邦訳。サリヴァン100周年記念大会で大会長を務めるなどサリヴァンの紹介者として最適任の著者が、サリヴァンの対人関係論的精神療法の歴史的位置づけから基本概念、応用面まで詳しく解説する。「米国精神医学において最も独創的な人物」であり、国際的に再評価が進む精神科医の理論と臨床の全貌。

目次

◆目次

序文
謝辞

第1部 歴史的観点

第1章 イントロダクション
 サリヴァンと現代精神分析理論との比較
 なぜサリヴァンは忘れ去られたのか?

第2章 ハリー・スタック・サリヴァンという男
 初期
 困難な時期
 精神科医としての初期キャリア
 シェパード・プラット──統合失調症と社会科学
 ニューヨーク時代
 ワシントンDC──研究所創設
 晩年──世界平和への貢献

第2部 精神医学は対人関係論である

第3章 基本概念
 精神医学とは何か?
 基本となる理論概念
 発達論

第4章 乳児期──対人的な生の始まり
 乳児期
 人格と人間化・擬人存在

第5章 幼児期から青春期にかけての発達段階──対人世界の拡大
 幼児期
 児童期
 前青春期
 青春期前期
 青春期後期と晩期

第3部 応用

第6章 精神障害の対人関係論
 クレペリンとフロイトに対するサリヴァンの批判
 生の問題における基本的プロセス

第7章 精神医学的面接と対人関係論的精神療法
 サリヴァンの基本姿勢
 『精神医学的面接』
 個人精神療法を越えて

第8章 社会精神医学と社会問題

用語集
解題
訳者あとがき

年表
文献目録
事項索引
人名索引

著者略歴

著:F・バートン・エヴァンス3世
F・バートン・エヴァンス3世(F. Barton Evans III)
1949年生まれ。ノースカロライナ州アッシュビルで個人開業をしている臨床・司法心理学者。タフツ大学で極めて優秀な成績を修めて心理学学士号を、アメリカン大学で臨床心理学博士号を取得し、イェール大学医学部で博士研究員となる。ワシントン精神医学校の上級精神療法訓練プログラム、国立PTSDセンターの臨床研修プログラムを修了する。各教育機関で要職を歴任し、現在、イーストテネシー州立大学ジェームズ・H・キレン医科大学の精神医学・行動科学臨床教授。パーソナリティ・アセスメント学会研究員、米国心理学会研究員。移民法、家族法、人身傷害、刑事事件など法廷における司法心理学のコンサルタント・専門家として活躍。法医学や司法心理学、臨床心理学の分野で、アセスメントやトラウマ、パーソナリティ障害など、広範なテーマについて執筆・発表・講演を行っている。
訳:筒井 亮太
筒井亮太(つつい・りょうた)
香川県出身。関西大学大学院心理学研究科修了。臨床心理士。現在、たちメンタルクリニック・上本町心理臨床オフィス勤務。訳書にジェイコブス『ドナルド・ウィニコット:その理論と臨床から影響と発展まで』(共監訳:誠信書房 2019)、コトヴィッチ『R・D・レインと反精神医学の道』(共訳:日本評論社 2020)、スチュワート『精神分析における心的経験と技法問題』(単訳:金剛出版 2020)、ボウルビィ『アタッチメントと親子関係:ボウルビィの臨床セミナー』(単訳:金剛出版 2021)、ホームズ『アタッチメントと心理療法:こころに安心基地を作るための理論と実践』(共訳:みすず書房 2021)などがある。
訳:細澤 仁
細澤仁(ほそざわ・じん)
栃木県出身。神戸大学医学部医学科卒業。精神科医。現在、フェルマータ・メンタルクリニック院長、アイリス心理相談室代表。著書に『解離性障害の治療技法』(単著:みすず書房 2008)、『精神分析を語る』(共著:みすず書房 2013)、『日常臨床に活かす精神分析:現場に生きる臨床家のために』(共編著:誠信書房 2017)、『実践に学ぶ30分カウンセリング:多職種で考える短時間臨床』(共編著:日本評論社 2020)、訳書にスチュワート『バリント入門:その理論と実践』(共監訳:金剛出版 2018)などがある。

ISBN:9784422117836
出版社:創元社
判型:A5
ページ数:352ページ
定価:3800円(本体)
発行年月日:2022年05月
発売日:2022年05月11日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:MJ