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家裁調査官が見た現代の非行と家族

司法臨床の現場から

編:廣井 亮一

紙版

内容紹介

非行や犯罪は、その時代を映し出す鏡と言われる。同様に、離婚やDV、児童虐待などの家族をめぐる問題には、夫婦関係や親子関係の歪みが直截に示される。本書は、家庭裁判所で取り扱われる少年事件・家事事件を体系的に分類した上で、各類型を歴史的変遷や社会的背景を踏まえて緻密に考察、現代の少年と家族の実相を描き出す試み。司法や心理をはじめ、教育、福祉、行政、マスコミなど非行や家族の問題に関わるすべての人々へ。

目次

目次


はじめに

第I部 司法臨床の視点
家庭裁判所と家庭裁判所調査官
司法臨床による少年非行と家族紛争の類型

第II部 現代の非行
非行総論――少年事件に見る現代の非行
第I類型(反社会的問題行動群) 
  暴力非行
  集団非行
第II類型(不特定対象型問題行動群) 
  ネット非行
  万引き非行
第III類型(非社会的問題行動群)
  薬物非行
  女子非行
第IV類型(親密圏型問題行動群) 
  校内非行
  家庭内暴力

第III部 現代の家族
家事総論――家事事件に見る現代の家族
I 夫婦関係
  離婚と子どもの奪い合い
  ドメスティック・バイオレンス
II 親子関係
  児童虐待
  面会交流の争い
III 親族関係
  遺産分割
  高齢者虐待
IV 多問題家族
  複合問題

おわりに

著者略歴

編:廣井 亮一
廣井亮一(ひろい・りょういち)1981年から1999年まで家庭裁判所調査官。以後、和歌山大学助教授、京都女子大学准教授を経て、現在、立命館大学文学部教授、同大学院文学研究科教授。学術博士(大阪市立大学)、臨床心理士。専門は司法臨床、非行臨床、家族臨床。主要著書として、『司法臨床の方法』(単著、金剛出版、2007年)、『子どもと家族の法と臨床』(共編著、金剛出版、2010年)、『非行臨床の新潮流』(共編著、金剛出版、2011年)、『司法臨床入門(第2版)』(単著、日本評論社、2012年)、『カウンセラーのための法と臨床』(単著、金子書房、2012年)、『加害者臨床』(編著、日本評論社、2012年)などがある。

ISBN:9784422115870
出版社:創元社
判型:4-6
ページ数:336ページ
定価:2400円(本体)
発行年月日:2015年03月
発売日:2015年03月24日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:LNAA