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トルコ料理大全

家庭料理、宮廷料理の調理技術から食材、食文化まで。本場のレシピ100

著:メフメット ディキメン

紙版

内容紹介

トルコ料理は、中国料理、フランス料理と並ぶ世界三大料理の一つとされています。

その背景には、自給率ほぼ100%という豊かな自然の恵みと、
アジアとヨーロッパにまたがる広大な領土を持ち東西の文化を融合させた
オスマン帝国の多彩で豪華な宮廷料理があります。

17世紀当時、宮殿の厨房には何百人もの料理人がいて、スープ、ピラフ、ケバブ、野菜、魚、
パン、ペストリー、スイーツ、ジャム、飲み物などの種類別に担当者が決まっており、
毎日1万人もの食事を作っていたといわれます。

本書は、トルコで広く食べられている家庭料理や定番料理から宮廷料理に至るまで、
日本で再現可能な100の料理をレシピとともに紹介。
その背景となる歴史や食文化、食材についても紹介する、本格的な料理書です。

監修は、東京・麻布十番のトルコ宮廷料理レストラン「ブルガズ アダ」のオーナーシェフ、メフメット・ディキメン氏。
オスマン帝国の皇帝たちに供された門外不出のレシピ約4000種類は、
国が認めた限られた継承者にのみ受け継がれており、ディキメン氏は、その継承者の一人です。
食材の味を生かす繊細なスパイス使いや独創的な飾り付けなど、氏の作る洗練の一皿一皿に、
トルコ料理へのイメージを一新される方も多いでしょう。

トルコ料理の原点は、トルコ人の祖先である遊牧民の料理です。
遊牧民が家畜の乳から作った「ヨーグルト」はトルコが発祥の地ともいわれ、ヨーグルトを使ったさまざまな料理があります。
トルコ南東部のアナトリアは小麦の原産地であり、古来から小麦を使った食文化を育んできました。
さまざまな種類のパンをはじめ、小麦粉を使った多様な料理があり、その一つである「ピデ」は、ピザの原型といわれます。
トルコ料理の代表的な調理法の一つが、野菜の葉で包んだり、野菜をくりぬいて詰める「ドルマ」。
中でもキャベツの葉で包んだドルマは、ヨーロッパに伝わりロールキャベツになりました。
トルコ料理にはヨーロッパに影響を与えた料理が数多くあるのです。
「メゼ」と呼ばれる前菜は、メゼだけでも満足できるほど種類も量も豊富です。
日本ではトルコ料理=ケバブのイメージが強いですが、
野菜とオリーブオイルをふんだんに使ったヘルシーな料理も多く見られます。
ドライフルーツやナッツを使った料理やデザートが多いのも特徴です。

イスタンブールへの現地取材を基に、トルコ人家庭での食事や青空市場、チャイ(茶)、
トルココーヒーの飲み方やスイーツ、地方料理、現地の食材についての情報も数多く盛り込みました。

著者略歴

著:メフメット ディキメン
メフメット ディキメン:1963年トルコ・イスタンブール出身。86年よりトルコ、ドイツ、オランダ、フランスなどで経験を積んだのち、97年に来日。長野県飯田市にトルコ料理店「ブルガズ アダ」をオープンする。10年後の2008年、東京麻布十番に移転する。オスマン帝国の宮廷料理を提供するレストランは世界に3つしかなくそのうちの一つである。2011年に『ザガッドサーベイ2011』の料理ランキングで、都内全ジャンルのレストランの中で弟3位となる高得点を獲得。2014年にエルドアン・トルコ共和国大統領が来日の際、公式実務の合間にディナーに訪れるなど、高い評価を得ている。1993年よりトルコ本国でも数少ないオスマン帝国宮廷料理の継承シェフとして仲間と共に研究を続けており、ヌーベルターキッシュの革命的存在としても注目を浴びている。

ISBN:9784416516577
出版社:誠文堂新光社
判型:247x185mm
ページ数:208ページ
定価:2800円(本体)
発行年月日:2017年04月
発売日:2017年04月10日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:WB