薔薇のことぶれ
リルケ書簡
著:志村 ふくみ
紙版
内容紹介
『リルケ書簡集』を中心に、中でも妻クララに宛てた有名な「セザンヌ書簡」を取り上げるとともに、ヨーロッパのさまざまな国の、しかも知性と教養において傑出した女性たちに愛され、また自らも独特の女性観を持っていた詩人の一面に初めて迫る、前著『晩禱 リルケを読む』の姉妹作。
「こうしてリルケの書簡を読んでいる時、私は全く別のリルケを感じる。彼のとり乱した苦悩にあえぐ姿を読者は知らない。……まことに天才は測りがたい。生身の人間であることを忘れて、われわれはその作品のみをみとめようとするが、その背後に傷だらけのみじめな人間がじっとたたずんでいる。黒い鉄格子のはりめぐらされた現世の暗い室内から、夜空に時折光彩を放つ群星のような詩が生まれるのだ。幸か不幸か、私はこの書簡集に出会ってしまった。……」(本書より)
ISBN:9784409150238
。出版社:人文書院
。判型:A5
。ページ数:190ページ
。定価:2800円(本体)
。発行年月日:2012年12月
。発売日:2012年11月30日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DND。