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カッパドキア教父

キリスト教とヘレニズムの遺産

著:アンソニー・メレディス
訳:津田 謙治

紙版

内容紹介

本書は大バシレイオス、ナジアンゾスのグレゴリオス、ニュッサのグレゴリオスという、三世紀の後半に活躍した三人の教父を、生涯、実践的生活、思想という視点から丁寧に解説している。著著の議論は入門書を目指して進められているが、思想の分析では徹底的に議論を掘り下げ、プラトンやオリゲネスがカッパドキア教父に与えた影響や、特にニュッサのグレゴリオスの『モーセの生涯』に関する考察は専門書と比較しても引けをとらない。アレクサンドリアのフィロンが同名で記した『モーセの生涯』との比較検討に始まり、難解な神秘主義神学を聖書の記述やプラトン主義的な視点から十全に解説している。三教父の原典に触れようとする研究者にとっても、本書は再読・三読に耐える名著である。

著者略歴

著:アンソニー・メレディス
1973年から92年までオックスフォードの神学部に所属する傍ら、ヘイスロップ・カレッジでも教鞭をとった。これまでに初期キリスト教や教父に関する著作をいくつか出版しており、中でも初期キリスト教父叢書の『ニュッサのグレゴリオス』などが有名である。イエズス会士。
訳:津田 謙治
1976年群馬県生まれ。2005年京都大学大学院文学研究科博士課程修了。文学博士(キリスト教学専修)。明治学院大学、静岡県立大学非常勤講師を経て、現在西南学院大学国際文化学部講師。訳書にJ.N.D.ケリー著『初期キリスト教教理史 上 ―使徒教父からニカイア公会議まで』(一麦出版社、2010年)などがある。

ISBN:9784400227533
出版社:新教出版社
判型:4-6
ページ数:254ページ
定価:2900円(本体)
発行年月日:2011年04月
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:QRMB