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近松半二 奇才の浄瑠璃作者

監:早稲田大学坪内博士記念演劇博物館
編著:原田真澄

紙版

内容紹介

「妹背⼭婦⼥庭訓」、「本朝廿四孝」、「奥州安達原」、「伊賀越道中双六」、「新版歌祭⽂」など、現在の文楽、歌舞伎の舞台でも数多く上演される名作の数々を残した浄瑠璃作者・近松半⼆(1725〜1783)。近年は舞台での上演だけでなく、その生涯が小説として描かれるなど、改めて注目が集まっている。その生涯をたどりつつ、いまなお観客を魅了する作品世界の神髄に迫る。
松井今朝子さんの寄稿、豊竹呂太夫さんと大島真寿美さんの対談も掲載!

目次

[カラー口絵]人形浄瑠璃の世界
ごあいさつ
展示趣旨
凡例

一、近松半二の魅力
【寄稿】近松半二雑感 松井今朝子
【対談】四位一体の共同幻想 豊竹呂太夫×大島真寿美(聞き⼿・児玉竜一)

二、近松半二の世界【図版篇】
第一章 浄瑠璃作者の系譜
第二章 近松半二作品図鑑
第三章 歌舞伎化の展開と同時代の演劇界
第四章 現代に⽣きる近松半⼆
附 章 描かれた文楽人形

三、近松半二の作品と上演
【インタビュー】最もドラマチックな浄瑠璃作者――近松半二 内山美樹子
【論考】近松半二の生涯と作風――附・近松半二年譜 原田真澄
歌舞伎のなかの近松半二 児玉竜一

四、資料編
近松半二の映像・音声資料――作品世界への道標 飯島満
近松半二主要参考文献一覧 高井詩穂・原田真澄
近松半二作品正本所蔵リスト ⾼橋和⽇⼦・原⽥真澄・⾺翹
展示リスト

著者略歴

監:早稲田大学坪内博士記念演劇博物館
演劇博物館は、1928(昭和3)年10月、坪内逍遙が古稀の齢(70歳)とシェークスピア全集の完訳を記念して 、各界有志の協賛により設立された。日本国内はもとより、世界各地の演劇・映像の貴重な資料を揃えている。錦絵48,000枚、舞台写真400,000枚、図書270,000冊、チラシ・プログラムなどの演劇上演資料120,000 点、衣装・人形・書簡・原稿などの博物資料159,000点、その他貴重書、視聴覚資料など、およそ百万点にもおよぶ膨大なコレクションは、80年以上培われた“演劇の歴史”そのものといえる。建物は、1987年(昭和62年)には新宿区有形文化財にも指定された。演劇人・映画人ばかりでなく、文学・歴史・服飾・建築をはじめ、様々な分野の方々の研究に貢献している。
編著:原田真澄
早稲田大学坪内博士記念演劇博物館助教。早稲田大学にて博士(文学)取得。専門は人形浄瑠璃文楽。主たる業績は、原田真澄「古典演劇と近代の戦争劇―前衛から古典へ」(『新派SHIMPA―アヴァンギャルド演劇の水脈』[演劇博物館、2021年]所収)、「明智光秀と本能寺の変 虚像編」(堀新・井上泰至編『信長徹底解読 ここまでわかった本当の姿』[文学通信社、2020年]所収)等。

ISBN:9784394190295
出版社:春陽堂書店
判型:B5
ページ数:144ページ
定価:1818円(本体)
発行年月日:2022年05月
発売日:2022年05月17日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DD
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ