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〈私〉の哲学 を哲学する

他著:永井 均
他著:入不二 基義
他著:上野 修

紙版

内容紹介

入不二提案と呼ばれる永井哲学にとって最重要な指摘が行われた書が待望の復刊! 永井哲学と入不二哲学の現実性の違い、青山による永井哲学の言語・意識への問題提起は10年以上経った2022年に改めて論じられた。時を経て復活する議論の原点を目撃せよ。

目次

「入不二提案」と「風間質問」の関係について――復刊の辞に代えて 永井 均

序章  永井均 問題の基本構造の解説
第I部 入不二基義セクション
 0 語句解説 「内包」
 1〈私〉とクオリア――マイナス内包・無内包・もう一つのゾンビ――
 2 永井均との討論

第II部 上野修セクション
 0 語句解説 「真理条件」「大文字の他者」
 1 現実指標としての〈私〉――永井均『私・今・そして神』を中心に――
 2 永井均との討論

第III部 青山拓央セクション
 0 語句解説 「様相」「指標」
 1 様相と指標の累進――永井均著『なぜ意識は実在しないのか』検討――
 2 永井均との討論
 全セクションについてのフロア討論

第IV部 あとから考えたこと
 1 永井均 聖家族――ゾンビ一家の神学的構成
 2 入不二基義 無内包の現実
 3 上野修 存在の耐えられない軽さ――ラカン、デイヴィドソン、永井均
 4 青山拓央 命題と《現実》

初版あとがき 上野 修

著者略歴

他著:永井 均
1951年生まれ。慶応大学大学院文学研究科博士課程単位取得。信州大学人文学部教授、千葉大学文学部教授、日本大学文理学部教授を歴任。専攻は哲学・倫理学。主な著書に『なぜ意識は実在しないのか』(岩波書店)、『ウィトゲンシュタインの誤謬』(ナカニシヤ出版/講談社学術文庫)、『哲おじさんと学くん』(日本経済新聞出版社)、『転校生とブラック・ジャック――独在性をめぐるセミナー』(岩波現代文庫)、『私・今・そして神――開闢の哲学』(講談社現代新書)、『倫理とは何か――猫のアインジヒトの挑戦』(ちくま学芸文庫)、『哲学の密かな闘い』(ぷねうま舎/岩波現代文庫)、『存在と時間――哲学探究1』(文藝春秋)、『世界の独在論的存在構造――哲学探究2』、『独在性の矛は超越論的構成の盾を貫きうるか――哲学探究3』(ともに春秋社)、『遺稿焼却問題――哲学日記2014-2021』、『独自成類的人間――哲学日記2014-2021』(ともにぷねうま舎)、『哲学的洞察』(青土社)ほか。
他著:入不二 基義
1958年生まれ。東京大学大学院博士課程単位取得。専攻は哲学。現在、青山学院大学教育人間科学部心理学科教授。主な著書に『現実性の問題』(筑摩書房)、『あるようにあり、なるようになる 運命論の運命』(講談社)、『相対主義の極北』(ちくま学芸文庫)、『哲学の誤読』(ちくま新書)、『足の裏に影はあるか? ないか? 哲学随想』(朝日出版社)、『時間と絶対と相対と』(勁草書房)などがある。
他著:上野 修
1951年生まれ。専攻は哲学・哲学史。大阪大学名誉教授。主な著書に『スピノザの世界』(講談社現代新書)、『デカルト、ホッブズ、スピノザーー哲学する十七世紀』(講談社学術文庫)、『スピノザ『神学政治論』を読む』(ちくま学芸文庫)、『哲学者たちのワンダーランドーー様相の十七世紀』(講談社)、共著に『主体の論理・概念の倫理――二〇世紀フランスのエピステモロジーとスピノザ主義』(以文社)、『スピノザと一九世紀フランス』(岩波書店)などがある。

ISBN:9784393324066
出版社:春秋社
判型:4-6
ページ数:320ページ
定価:2700円(本体)
発行年月日:2022年12月
発売日:2022年12月21日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:QDX
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:DSRC